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東京大仏は日本で三番目に大きい大仏???
東京大仏以外の乗蓮寺のみどころ
東京大仏は日本で三番目に大きい大仏???

おお~っ!想像していたよりも大きくてとても立派な東京大仏です。これが奈良、鎌倉に次いで大きい大仏なの?
この東京大仏は住職二十三世正誉隆道(しょうよりゅうどう)が昭和49年に88歳にて発願し、延べ3,500人の手によって約3年かけ、昭和52年4月に創建されました。千葉氏の居城であった赤塚城の二ノ丸跡に乗蓮寺が建てられ千葉氏一族、戦没者、そして有縁無縁の霊を弔い、世界平和と万民救済の願いがこの東京大仏には込められているそうです。

青銅(ブロンズ)製、32t、高さは12.5m(蓮台、基壇含む)で頭部だけでも3mあるそうです。

では、東京大仏の周りをぐるっと回ってみましょう。この角度、大仏さまの大きさがよくわかりますね。


東京大仏の背中です。で、でかい、頼りがいがある、すべてを背負ってくれるような、優しい背中でした。
私が訪れたのは平日の朝でしたので人影もまばらでしたが、お正月の初詣の時、この乗蓮寺は多くの人で賑わうそうです。
しかし・・・確かに立派な東京大仏ですが、奈良や鎌倉に比べるとあまりに知名度が低い・・・そこで「大仏 大きさランキング」を調べてみると、以下の通りでした。
- 1位:牛久大仏 120.0m
- 2位:日本寺大仏 31.0m
- 3位:琵琶湖大仏 28.0m
- 4位:白馬大仏 23.5m
- 5位:昭和大仏 21.35m
- 6位:聚楽園大仏 18.79m
- 7位:御嶽薬師尊 18.0m
- 8位:兵庫大仏 18.0m
- 9位:越前大仏 17.0m
- 10位:愛子大仏 16.0m
- 10位:東大寺大仏 16.0m
ん?奈良(東大寺)の大仏が10位?なにこれ?
改めてよく調べてみると、「座像で青銅製の鋳造(ちゅうぞう)大仏」というカテゴリーでみると1位:奈良、2位:鎌倉、3位:東京大仏なのだそうです。確かに大仏さまは座っているものだけではないですよね。
※編集部追記:平成30年東京西多摩郡に鹿野(ろくや)大仏(像高約12mが建立され、鎌倉の大仏を追い抜き第2位になったそうです。現在、東京大仏は4位になりました。
東京大仏以外の乗蓮寺のみどころ
乗蓮寺には東京大仏以外にも寺院内に見どころがいくつかあります。
天保飢饉の供養塔
天保飢饉は江戸三大飢饉のひとつと言われ、天保4年に凶作、疫病の流行で多数の餓死者や行き遅れの者が出たそうです。乗蓮寺の供養塔は当時板橋宿の中宿にあった乗蓮寺の住職・撮誉上人が宿内の死体を寺内に埋葬し、その菩提を弔う為に建立しました。どれだけ大変な状況だったのかが偲ばれます。

旧藤堂家染井屋敷石造物
境内にある石造物のいくつかは、現在の豊島区駒込付近に所在していた津藩 藤堂家 江戸下屋敷(染井屋敷)に置かれており、当時から特色ある石造物として知られていたことが各文献に記載されているそうです。戦後これらの石造物は個人宅に置かれていましたが昭和42年に乗蓮寺に移され、その後乗蓮寺の赤塚への移転に伴って現在の場所に移設されました。
▼文殊菩薩

「3人寄れば文殊の知恵」って言葉がありますよね。あの文殊とは文殊菩薩のことだそうです。文殊菩薩は「智」を司る菩薩さまで学業向上、合格祈願にご利益があるそうです。
▼奪衣婆(だつえば)

奪衣婆とは、三途の川で亡者の衣服を剥ぎ取る老婆の鬼のことです。閻魔さまと必ずセットになっています。
▼役の小角(えんのおずぬ)

飛鳥時代の呪術者で修験者(行者)の開祖です。えんのおずぬとは面白い読み方ですね。
▼がまんの鬼

津藩主 藤堂家は浅井、織田、徳川と三代にわたり仕えましたが、その心持ちはまさに我慢のし通しだったことを表しているそうです。
今も昔も主従関係は大変だったんですねえ~。それにしても、どの石造物もユーモアがあり、かわいらしくて憎めない感じです。

乗蓮寺の門の右側には「閻魔堂(えんまどう)」があります。

閻魔さまと、その左に座っているのは・・・そう、奪衣婆です。いましたね、ここにも奪衣婆が。境内の石像とはずいぶん違います。

境内には池があり、鯉が泳いでいました。乗蓮寺(東京大仏)はたっぷりの緑に溢れた素敵なお寺です。