六本木・西麻布と新橋のちょうど中間地点あたりに住んでいるので、どちらの街にも出かける機会が結構あります。

しかし、2つの街の雰囲気には大きな違いがあります。

例えば、お寿司屋さんです。六本木や西麻布にはチェーン店のお寿司屋さんもありますが、客単価30,000円以上の高級店が多く、予約が取れないお店も少なくありません。

一方の新橋界隈には、同じお寿司でも格安においしいお寿司を食べさせてくれるお店がひしめいています。人気店になると数ヶ月先まで予約が入っており、もはや高級店と同じ位の予約困難店となっています。

六本木・西麻布にはない新橋の魅力
(画像=『アゴラ 言論プラットフォーム』より 引用)

確かに、新橋の格安店は、お店の内装やお店周辺の雰囲気に関しては決して高級とは言えません。築40年以上の雑居ビルの一角にあったり、店内が激狭だったりします。でも、お寿司のネタは高級店に引けを取らず、お店によっては、お昼に食べれば会計は何と西麻布の10分の1ということもありました。

店内の快適さや、握りの技術には大きな差がありますが、ここまでコストパフォーマンスが高いと、高級寿司の付加価値とは何だろうかと考えさせられてしまいます。

また、お寿司だけではなく、やきとんのようないわゆるB級グルメのお店もぎっしりと詰まっているのが新橋です。

見栄を張って格好をつける街が六本木・西麻布だとすれば、新橋は飾らない普段着の街です。シャンパンよりも日本酒やハイボールが似合う街といっても良いでしょう。

今週出かけた新橋駅にある立ち食い寿司のお店は、チェーン店ですが恐ろしいコストパフォーマンスでした。

隣にいた中年男性がお昼から日本酒を浴びるように飲んでいました。つい私もつられて昼から一杯だけ飲んでしまいました。こんなことができるのは新橋ならではの魅力です。

ちなみにお寿司11貫に日本酒で会計は3000円台。やっぱり西麻布・六本木の高級店の夜の価格の10分の1でした。これだから新橋はやめられません!

六本木・西麻布にはない新橋の魅力
(画像=Nirad/iStock、『アゴラ 言論プラットフォーム』より 引用)

編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2022年8月31日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

文・内藤忍/提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

【関連記事】
「お金くばりおじさん」を批判する「何もしないおじさん」
大人の発達障害検査をしに行った時の話
反原発国はオーストリアに続け?
SNSが「凶器」となった歴史:『炎上するバカさせるバカ』
強迫的に縁起をかついではいませんか?