「ウエイトトレーニー諸君!!私はこの度、さまざまな敵に抵抗するための防弾腹筋を完成させた。次は諸君らの番だ。作り方が分からない?それなら教えよう。別に欲しいとも思わない?それなら欲しいと思わせてやる!」
とてもトレーニング本とは思えない挑戦的な書き出しから始まる『防弾腹筋』。いかに強く、機能的な腹筋を作り上げるかに特化して書かれた本であり、初版から15年たった今でも、マニアックな読者に支持されている。
男女問わず、誰しも締まった腹筋への憧れがあるはずだ。腹筋器具をあれこれ買って試したり、何百回も1つの動作を繰り返したり、人々が最も努力を費やしてきた部位こそが腹筋なのだ。本書では、脂肪燃焼やダイエットについては一切触れられていない。その代わり、腹筋の機能を鍛え、筋力を向上させる種目とそのやり方のみに焦点を当てて書かれている。著者のパベル・サッソーリンはこう語る。
「体脂肪が低いだけでは腹筋の割れた状態を作ることはできない。例えば、体脂肪が低いマラソンランナーの腹筋は目を見張るほど割れてはいないはずだ。6つに割れた腹筋を作るには、腹直筋そのものを発達させる必要があるのだ」
よくあるハウツー本のように、いろいろな種目を単にずらりと並べたような本ではない。前半は、シットアップやクランチといった基本種目を中心に、いかに効率よく刺激するかについて、解剖学や運動学に基づいた方法と、バリエーションを丁寧に掲載している。筋肉の機能分析で世界的に有名なヤンダ博士(そもそも誰なんだという疑問はこの際考えない)による、腰の筋肉を腹筋運動に関与させない方法も興味深い。シットアップ1種目だけで12ページも使って説明している本は、世界中で本書だけである。(と今決めた)
腹筋マニアにとっては挨拶代わりの種目、ドラゴンフラッグやローラー腹筋についても、レベルに応じたやり方を解説している。旧ソ連の特殊部隊「スペツナズ」で取り入れられていた超上級者向けの種目も紹介されており、腹筋マニアならずとも、チャレンジャー精神をくすぐられ、今すぐ腹筋を鍛えたくなるはずだ。中には「とても今の実力ではできない」ようなトレーニングもあるだろう。しかし、それを乗り越え1回でも2回でもできるようなれば、いつの間にか鋼鉄の腹筋を身にまとっていることに気づくはずだ。本書は“きれいなシックスパックを作ろう”という軟弱な内容ではない。何度も言うが、いかに強い腹筋、胴部を作るかが最重要なのだ。どのくらいの期間で結果が出るのか。パベルの答えはこうだ。
「数カ月だ。この本で紹介したような腹筋トレーニングを行うことで、皆さんは数カ月で自分を神と間違えてしまうほど洗練された腹筋を得ることができるはずだ」
文_IM編集部
提供元・FITNESS LOVE
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