ボディ色は、新色「モスグレーメタリック」をはじめとする全5色のラインアップとなっている。
安全面では、夜間の歩行者も検知するデュアルカメラブレーキサポートなどを搭載するスズキ セーフティ サポートを全車に標準装備したほか、上級グレードのXFには全車速追従機能付きのアダプティブクルーズコントロール(ACC)を採用し、乗用車と同等の運転支援レベルを実現。また、すれ違い支援機能を搭載した全方位モニター用カメラをメーカーオプションとして設定している。さらに、LEDヘッドランプ、LEDフォグランプを全車に標準装備とするなど安全機能を充実させている。
搭載エンジンはマイルドハイブリッド非搭載の最もベーシックな自然吸気3気筒のR06A型で、52ps/60Nmを発生する。トランスミッションはCVTとの組み合わせ。駆動はFFモデルと4WDモデルが設定されている。WLTCモード燃費は21.2km/L(4WDは19.9km/L)。
なお、スペーシア ベースは商用車仕様のため、乗車定員は2名、補助後席を使用して4名となる。また商用車としての最大積載重量は2名乗車時で200kg、4名乗車時で100kgとなっている。
4ナンバーとなる軽商用車は維持費の点では自動車税が年間5000円(軽乗用車は1万800円)と自動車の中で最も安く、重量税は3300円。自賠責保険料は12ヶ月で1万5050円(軽乗用車は1万3210円)、車検は2年ごとで初回車検のみが軽乗用車より1年短いものの、その後は同等となっている。
スズキは軽商用車としてエブリイ、キャリイをラインアップしているが、これらはフロント・ミッドシップ、リヤ駆動のキャブオーバータイプの本格商用車仕様であるのに対し、今回登場したスペーシア ベースは商用仕様のメリットを生かしつつ限りなく乗用車風に仕上げているのが特長だ。
したがって想定されるのは、配送用以外に、車中泊を楽しむ、屋外でのテレワークなど現在の軽自動車に求められる使い方だ。ちなみに自宅の駐車場でのテレワークや、オートキャンプ場で家電製品を自由に使用できるようにオプションで外部給電ができるようになっている。つまり100V電源を外部から給電できるのでどのような家電でも問題なく使用できるわけだ。
スペーシア ベースはボードを使用することで広いデスク・スペースを確保できるなどテレワークがしやすい工夫がされている。
また人気の車中泊については、大人が寝ることのできるフラット面の前後長はキャブオーバー式のエブリイが最長でその理由で車中泊用途ではエブリイが最適であり、FF駆動ではフロントシートバックからリヤゲートまでの距離はエブリイより短くなるという課題があるが、スペーシア ベースはボードを使用することでフロントシートバックを後ろ倒しし以降をフラットにすることができるように配慮され、大人2名が寝ることが可能になっている。
スペーシア、スペーシア カスタム、スペーシア ギアに続く4機種目のバリエーションとして登場したスペーシア ベースの競合モデルはホンダ N-VANだが、スペーシア ベースにより再び軽商用車のブームが巻き起こるかもしれない。
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