エイチ・アイ・エス(HIS)がとりまとめた秋の旅行動向によると、9~11月の海外旅行予約は前年比1374.5%増となった。ただし、コロナ禍前の19年に比べると15%の水準で、本格的な回復の軌道に乗ったといえる状況には至っていないとしている。

 調査はパッケージツアー、ダイナミックパッケージ、国際線航空券を対象に8月1日に行った。予約者数の行き先1位はハワイで全体の3割を占めた。レジャー目的のほか、コロナ禍で延期となっていた挙式や記念旅行が増えている。2位以下はバンコク、ソウル、パリ、シンガポールと続いた。欧州はパリのほか、6位ロンドン、8位ミラノ、9位ローマと主要都市が上位にランクインした。

 一方、コロナ前の上位常連だった台北やバリ島はトップ10圏外となった。観光目的の入国禁止や隔離措置、直行便の運休などが影響しているようだ。その中でも規制がまだ多いソウルは需要の高さがうかがえる。

 平均単価は21万6800円で前年比30.5%増。燃油サーチャージ高騰や単価の高い長距離方面の好調が押し上げ要因で、19年から90.3%上昇した。

提供元・トラベルジャーナル

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