
メニュー専用シーズニングは毎年伸長が続く
近年のスパイスカレーブームに加え、コロナ禍の調理機会の増加で洋風スパイスも堅調だ。期間通算の金額PIは765円で対前年同期比5.1%減。月別金額PIでは6月~9月までは前年を上回って推移しているが、10月以降は前年割れで、5月は2ケタ減となった。これは前年の反動によるところが大きい。洋風スパイスでは、カレーに使用するターメリックやクミン、コリアンダー、カルダモン、ナツメグなどのスパイスが人気だ。エスビー食品では、小容量で値頃感がある「スマートスパイス」をこの春にリフレッシュ。アイテムカラーを強調し、商品名と素材が伝わりやすいパッケージデザインで、店頭での視認性をアップした。洋風スパイスのエントリーユーザーを取り込んでいく。
一方、スパイスやハーブ、塩などをブレンドしたシーズニングは依然好調で、期間通算の金額PIは405円で同7.1%増となった。とくに市場を後押ししているのがメニュー専用シーズニング。家庭での調理機会が増え、毎日の献立に悩んでいる人は多い。そうした中メニュー専用シーズニングなら、選ぶだけでその日の献立が決まるため、利用する人が増えている。
またコロナ禍で海外旅行ができないため、旅する気分で選べる世界のメニューが品揃えされたエスビー食品の「SPICE&HERBシーズニング」が好評だ。ハウス食品では、アジアの屋台メニューが手軽につくれる「アジアン屋台街」や、家飲みのおつまみに最適な「スパイスクッキングバルメニュー」などを展開している。
スパイスを上手に使うことで料理がおいしくなるだけでなく、減塩にもつながるため、健康訴求でトライアル獲得を図りたいところだ。
提供元・DCSオンライン
【関連記事】
・「デジタル化と小売業の未来」#17 小売とメーカーの境目がなくなる?10年後の小売業界未来予測
・ユニクロがデジタル人材に最大年収10億円を払う理由と時代遅れのKPIが余剰在庫を量産する事実
・1000店、2000億円達成!空白の都心マーケットでまいばすけっとが成功した理由とは
・全85アカウントでスタッフが顧客と「1対1」でつながる 三越伊勢丹のSNS活用戦略とは
・キーワードは“背徳感” ベーカリー部門でもヒットの予感「ルーサーバーガー」と「マヌルパン」