アユの香りは「藻を食べる」おかげ?
さて、アユといえばその最大の魅力はやはり「香り」。漢字では「香魚」とも書かれるアユは、スイカやキュウリのような爽やかな香りがするのが身上です。
この香りについて、釣り人の間では「成長したアユは川底の石についた藻を食べるため、その藻の青い香りが移るのだ」という言説が実しやかに囁かれています。しかし実際のところ、この香り成分は体脂肪が分解されたときに出るもので、藻が直接的に作用しているわけではありません。

(画像=アユの塩焼きの光景(提供:PhotoAC)、『TSURINEWS』より 引用)
そのため、アユは稚魚のときは藻ではなく水生昆虫などを食べるのですが、そのときもすでに同様の香りを持っています。さらにアユが属する「キュウリウオ科」の魚の多くにも似た香りがありますが、そのなかで藻を食べるのはアユだけです。
実際のところ、釣り人の言う「藻の質」よりも、酒かすのほうが遥かにアユの食味に影響を及ぼすでしょう。
<脇本 哲朗/サカナ研究所>
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提供元・TSURINEWS
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