魚のさばき方といっても、対象魚によって様々。今回は、身近な堤防から釣れるアジやキスをさばくのに適している「ペティナイフ」を紹介します。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター杉本隼一)

小型魚には小型包丁を

アジやキスといった小型魚の下処理にオススメなのが、小出刃包丁やペティナイフといった取り回しのいい小型の包丁です。小型魚をさばく際は強い力を入れる場面が少なく、繊細な作業が多くなります。

特にカマスなどの身が軟らかい魚は、雑に扱うと身崩れしてボロボロになってしまうことも。釣った魚を見栄えよくさばくためには魚体の大きさに合わせた包丁の選択が重要です。

今さら聞けない魚のさばき方:小魚には「ペティナイフ」が万能選手?
(画像=魚のサイズに合った包丁で見栄えよく(提供:TSURINEWSライター杉本隼一)、『TSURINEWS』より引用)

ペティナイフ

先述した2種類の包丁で筆者が特にオススメしたいものがペティナイフです。ペティナイフは小型の牛刀のことで、小出刃包丁とは異なり両刃であるという特徴があります。小型魚の下処理はもちろん、野菜や果物から肉類などあらゆる食材の切り分けや下処理にも使える万能な包丁です。他の包丁と比べて軽量なので魚をたくさんさばく場合にも疲れにくいメリットもあります。

今さら聞けない魚のさばき方:小魚には「ペティナイフ」が万能選手?
(画像=ペティ(左)と小出刃の断面(提供:TSURINEWSライター杉本隼一)、『TSURINEWS』より引用)

小出刃包丁

ペティナイフ同様に小型魚の下処理に使いやすい小出刃包丁は、魚の下処理に特化しているため他の食材にはやや使いづらいところがあります。しかし、片刃であることから力が入れやすく、魚の骨を断ち切る作業も快適です。日ごろから魚をさばく機会が多い方は小出刃包丁を備えておくといいでしょう。1本で魚の下処理から日常の調理まで幅広く使いたいという方はペティナイフがオススメです。

今さら聞けない魚のさばき方:小魚には「ペティナイフ」が万能選手?
(画像=カマスと小出刃包丁(提供:TSURINEWSライター杉本隼一)、『TSURINEWS』より引用)

ペティナイフ活用術

では、そんなペティナイフの活用術を紹介します。

1.魚の下処理から調理まで快適に

釣ってきた魚の下処理から切り分け、野菜のカットまで1本で出来てしまうのがペティナイフの魅力です。例えば、魚をお刺し身にするときには皮を引く作業が必要になりますが、厚さが薄い刃のおかげで比較的スムーズに行えます。盛り付け時に一緒に添える野菜などの下処理も同時にできるのでとても便利です。

余談ではありますが、釣りエサに使うサンマの切り身やサバの切り身を自分で好みの大きさにスライスする場合にもペティナイフが便利です。

2.干物や天ぷら用に魚を開く

カマスやアジといった魚を干物用に開く場合や、キスを天ぷら用にさばくような作業にもペティナイフが便利です。魚を開く作業は繊細な作業なので薄く刃を入れていくことができて取り回しもいいペティナイフの特徴が活きてきます。カマスやイワシのような身が軟らかくて身崩れしやすい魚でも綺麗に開きやすく、完成したときの見栄えや形が綺麗になりやすいです。

今さら聞けない魚のさばき方:小魚には「ペティナイフ」が万能選手?
(画像=ペティナイフが威力を発揮する小アジ(提供:TSURINEWSライター杉本隼一)、『TSURINEWS』より引用)

3.出刃包丁と使い分けよう

中型以上の魚や骨が硬くて頑丈な魚は出刃包丁で下処理します。大きな魚の場合はペティナイフだと力不足になることが多く、無理をすると刃が欠けてしまう可能性があるので要注意です。小型魚の下処理であればペティナイフ、それ以上の大きな魚の下処理には出刃包丁と使い分けることが重要になります。

今さら聞けない魚のさばき方:小魚には「ペティナイフ」が万能選手?
(画像=大型魚には出刃包丁(提供:TSURINEWSライター杉本隼一)、『TSURINEWS』より引用)

<杉本隼一/TSURINEWSライター>

提供元・TSURINEWS

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