マインドセットには効果的な1冊

「どんなに一生懸命頑張っても、斜陽産業の既存の仕事だったら年収は上がる見込みは少ないでしょう。例えば、年々購読数が下がっている新聞の配達という仕事は、どんなに頑張っても収入が上がる材料がありません。生産性が低い仕事も年収は上がりません。例えばコールセンターの業務。アポインターは1時間あたりに対応できる電話数を極端には増やせないし、荷電の生産性が高くないので年収は上がりません。」(小林さん)

「むしろ電子版の普及もあり、人件費の安い途上国にどんどん仕事が移っています。しかも、人ではなくA1に仕事が移っていま。置かれた場所で頑張っても無理な場合があります。働き方の前提は、1人で無限に生産性を高めることができ、かつ働く場所の自由があることです。この2つがないと、お金と時間の両方の自由を得るのは難しいのです。」(同)

本書は、ビジネス系の自己啓発書になる。よって、スキルやテクニカルなものではなく、マインドが重視されている。この本を読んで明日から給料が上がるようなものではない。しかし、ビジネスの現状を見つめ直すことで、気づきを得ることはできる。

尾藤克之
コラムニスト

文・尾藤克之/提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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