東京都が進める、海と緑の環境に調和したサステナブルな次世代都市の実現に向けて、デジタルと先端技術の実装、質の高い緑と魅力ある水辺空間の形成、にぎわい・交流・イノベーションを生むまちの実現などの観点から、海外都市の先進事例を視察するとともに、現地担当者と意見交換を行う。 また、海外発信の最新事例を調査するため、世界各国のデジタル技術や次世代モビリティなど最先端テクノロジーが集結する「2020年ドバイ国際博覧会」などを視察するとともに、現地担当者と意見交換を行う。(東京都HPより)

ということで、令和4年3月26日(土)から4月3日(日)まで、宮坂学副知事がUAE(アラブ首長国連邦)へ出張していました。

何度読んでも何しにいくのか、サッパリわからないwwと注目しておりました。

絵日記以下?!ドバイ出張の成果

その後、政策企画局のHPでその「成果」を以下の通り報告していました。

元Yahoo!社長宮坂学副知事のドバイ出張〆て470万円!
(画像=▲「Let me see you smile♪」某TKSクリニックのCMにしか見えない…、『アゴラ 言論プラットフォーム』より引用)

<出張の成果>

ドバイ首長国等における市内視察により、デジタルと先端技術の実装、 魅力ある水辺空間の形成、にぎわい・交流・イノベーションの創出等について、下記のとおり、今後の都市づくりの参考となる具体的な事例を確認した。

  • 都市の至る所にデザインの力があり、ひとを魅了し、訪れたいと思うまちを形成
  • グリーンとウォーターは常に都市空間とセットで、空間の魅力に最大限活用
  • まちのアイコンとなる建築物が多数存在し、それらが周辺と一体となることで街の価値を最大化
  • 有能な若い人材やスタートアップなど、世界の才能と投資を呼び込むことへの徹底した注力
  • 住民のQOL向上のためにデジタルを最大限活用
  • また、UAE政府AI担当大臣との会談などにより、世界から人と投資を呼び込み、発展を遂げているドバイ首長国の都市づくりへの理解を深めるとともに、まちづくりに携わる関係者との交流を深めた。
  • 「2020ドバイ国際博覧会」では、世界規模で人やアイディアをつなぎ、より良い世界を実現する海外発信の最新事例として関係者と意見交換を行い、理解を深めた。
  • 「都市の至る所にデザインの力があり、ひとを魅了し、訪れたいと思うまちを形成」

ざっくりしすぎ。

夏休みに旅行に行った時の、小学生の絵日記や卒業時優が7個しかなかったお姐論文(卒論『夏目漱石「こころ」に見る二つの心』(笑)指導教授に申し訳なく今でもうなされます)よりひどい!!

「グリーンとウォーターは常に都市空間とセットで、空間の魅力に最大限活用」ってなんですねん?!

元Yahoo!社長宮坂学副知事のドバイ出張〆て470万円!
(画像=▲水辺のまちづくり(ドバイマリーナ)、『アゴラ 言論プラットフォーム』より引用)

この風景のこと??

7月15日付都政新報の取材記事「キーパーソンに聞く~東京の地方公務員像/「年輪経営」でデジタル化推進/東京都副知事 宮坂学氏」(←閲覧ランキング1位w)も腰を抜かすレヴェルです

Q. ドバイやパリへの海外出張で気づきはありましたか。

宮坂副知事:特にドバイは成長にこだわっていて、街全体に勢いがあると感じました。成長することで人やお金が集まり、活気が出ます。経済だけでなく、文化やエンタメ、大学も集まっていました。東京も日本中から才能や意欲ある人材が集まって成長し、「一極集中」なんて言われ方をしたかと思いますが、しょせんは日本地図の縮尺で見た狭い話です。自分たちの次の世代には、地球全体を見て仕事をしてほしい。日本地図だけ見て「人材が取られた」と言うのではなく、「グーグルアース」のような視点で考えてほしいです。

この「出張の成果」も、「グーグルアースの様な視点」の記事も何度読んでも何しに行ったのか、何が成果かサッパリわからない。

一体誰が、何のためにドバイ出張を決めたのか

ということで、文書質問制度を活用し事実確認させていただきました!毎度のことながらお忙しい皆様は、太字のお姐直訳とお姐超訳部分のみお読み下さい

お姐:「出張の目的、誰が発案したのか、起案から決定までの経緯について、時系列でご説明ください。」(お姐直訳:いったい誰がいつ決めて何しに行ったの?!)

都市整備局:UAE(アラブ首長国連邦)への出張は、海と緑の環境に調和したサステナブルな次世代都市の実現に向けて、海外都市の先進事例や「2020年ドバイ国際博覧会」などの視察、及び現地担当者と意見交換を行うことを目的に実施。

出張に先立ち、令和3年11月に公表した「東京ベイeSGまちづくり戦略(ドラフト)」の検討過程において、世界から人と投資を呼び込み発展を遂げているドバイ首長国の都市づくりについて、現地視察や関係者との意見交換を含め調査。

その後、令和4年3月の新型コロナウイルス感染症まん延防止等重点措置の動向を注視しながら、現地視察に向け、必要な経費や日程等の検討を行い、政策企画局では令和4年3月16日、都市整備局では同年3月23日に、出張の実施を決定。

【お姐超訳】:まん延防止等重点措置期間中(3月7日~21日)に決定して、まん防終わるや否や決定(3月23日)してね、ハイ、リバウンド警戒期間中(3月21日~5月22日)だけど行っちゃいました。えぇ、子どもたちが大好きな上野動物園も休園させ、都民や飲食店にはね、行動制限や人数制限や、営業時間短縮の協力はしてもらいましたけどね、サステナブルで東京ベイeSGまちづくり戦略だからね、うん。小池知事が抜擢した人ですからね、もうね、何があろうとも都民が我慢している時でもね、副知事は行っていいの!

お姐:面会した相手の氏名担当・役職と、何のために面会し、会談が持たれたのか、具体的にご説明ください。【お姐直訳:コロナ禍に苦しむ都民を置いてまで会う人物って誰?】

都市整備局:UAE政府AI担当大臣との面会では、テクノロジーの活用及びスタートアップの集積について会談。また、在アラブ首長国連邦日本国大使館の特命全権大使との面会では、UAEの都市事情及び日本とUAEの関係性について、意見交換。

加えて、ドバイ国際博覧会においては、2020 年ドバイ国際博覧会日本政府代表者との面会で、発信方法など、展示の基本コンセプトについて、また、持続可能をテーマとしたスウェーデンパビリオンの政府代表者らとの面会で環境に関する発信について、意見交換。

その他、ドバイの都市デザインなどに精通した民間企業の現地担当者と意見交換。

【お姐超訳:都民益に直接関係あるのかないのかわかんないけど、なんかやった感出す感じのね、もうね意見交換、意見交換、意見交換!!以上おわりっ!】

もうここまできても、何のため誰のために役に立つのかサッパリわからない。少なくとも、日々を慎ましく生きる都民にはなんら関係ない世界のお話であることだけは間違いなく、膝カックン。

そして、お姐はキモとなるその金額に容赦なく迫ります。

【注目のその出張費総額は?!】

お姐:この出張経費と随行人員・役職、日程をご説明ください。」 【お姐直訳:いったいぜんたい、この意味不明な出張にいくらつかったの?!!】

都市整備局:出張経費は、同行者分を含め、

4,720,056円

【お姐心の叫び ギャァ━━━━(艸゚Д゚;)━━━━ァァ!!)】

同行した職員は5名で、都市整備局から、まちづくり調整担当部長、都市づくり政策部開発計画推進担当課長、同部築地まちづくり推進担当課長の3名、また政策企画局から、計画部東京eSGプロジェクト推進担当課長及び同部計画課課長代理の2名が同行。

【お姐超訳:小池知事が大抜擢されました副知事様でございますからね、えぇ一緒にについていきますよ、ついてきますとも総勢5名!だってeSGだもん。うん、で総額は470万円!当然の支出ですよ、だって小池知事は国際金融都市フィンテック…(以下ヨコモジ・カタカナ施策は略)なんですからね!】

…もう、脱力して怒る気力もなくなったのはお姐だけでなかろう…。

お姐総括!

観光気分の絵日記視察も許しがたいですが、肝心のDX化はどーなってんの!と皆様思いますよね?!だってそれだけやるために一本釣りされたわけですから。

前出した都政新報記事でも触れてくれていました。

Q:都庁内部でデジタル化の手応えを感じることはありますか。

宮坂副知事:毎年、今の時期に各局長を回っているのですが、1年目と比べると大きく変わったように思います。当初は紙の資料がたくさん置かれていて、誰もパソコンを持ち込んでおらず、「すごいところに来たな……」と思いましたが、2年目になるとモニターが局長室に配備され、3年目は紙なんてほぼなくて、皆、パソコンを机に置いて意見交換をしています。民間から見るとまだまだかもしませんが、「定点観測」していると大きく変わったと感じます。

【お姐超訳:紙がなくなってパソコンが増えた!やったぁ!】

…都庁のどのタスクを、どうデジタル化すべきかが全く述べられていません。

業務を道具に合わせるのは、愚の骨頂。

というか「道具」の導入が目的なのでしょうから、その点は達成したのでしょうねぇ。Yahoo!時代の人脈企業へコロナ対策で発注していないかお姐は目を付けてましたからやっぱり、でございます。

【参照】お姐過去ブログ「そこにトモダチ発注はないか?」元Yahoo!社長 宮坂学副知事への質問してみた第一弾

ちなみに、経費総額のみならず、とてもシンプルかつ核心を突く質問もお姐はしておりました。

お姐:宮坂副知事が出張する必要性について、目的に照らして、ご説明ください。」 【お姐直訳:なんでYahoo!元社長がいかなあかんの?!】

宮坂副知事&政策企画局:今日現在無回答なう。 【お姐超訳:行く必要なかったとは口が裂けても言えないし、といって必要性っていわれても、行きたかっただけ♪なんて答えられないし…とりま保留!】

暑さより骨身にこたえる税金の無駄遣いでフラフラになりながらも、お姐さらに追及の手をゆるめずまいります! 小池百合子知事の出張についても確認しておりますので、お楽しみに♪

編集部より:この記事は東京都議会議員、上田令子氏(江戸川区選出)のブログ2022年8月8日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は上田氏の公式ブログ「お姐が行く!」をご覧ください。

文・上田 令子

文・上田 令子/提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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