博報堂DYメディアパートナーズと、UUUM株式会社は、放送局とインフルエンサーの連動によるライブコマースや、TV番組とタイアップ動画の連動企画による「ダブルスクリーン視聴」の実現など、TVコンテクスト・ライブコマース事業を手掛ける合弁会社の設立に向けた基本契約を締結しました。
両社は本合弁会社の設立を通じて、双方のグループリソースを総合的に活用し、放送局のデジタル文脈ビジネスに貢献するとともに、日本のライブコマース市場を牽引し、放送局・インフルエンサー双方のコンテンツにおける新たな価値創造を目指します。
合弁会社設立の背景と目的
海外におけるライブコマース市場は急速に拡大しており、中国のライブコマース市場規模に関する2020年実施の調査※1によると、2021年に2兆元(約40兆円)規模に至る見通しとされました。また、米国のライブコマース市場は2024年には350億ドル(約4兆7000億円)まで成長すると予測※2 されています。
日本においては、パンデミック以降のライフスタイルの変化により生活者の購買行動がオンラインにシフトするとともに、ライブ配信の文化圏も拡大する一方、ライブコマースは未だ発展途上にあります。その原因として、強い訴求力を持つインフルエンサーの不在や、海外におけるライブコマースのような購入に至る導線が確立されていないことなどが挙げられます。
このような背景のもと、両社は本合弁会社の設立を通じて、博報堂DYメディアパートナーズの放送局連携およびクロスメディアでのコンテンツ企画力と、UUUMの強力なインフルエンサー活用を掛け合わせることにより、高い信頼と訴求力を持つライブコマースを実現し、日本のライブコマース市場拡大をリードしていくことを目指します。
また、デジタル広告費の伸長を踏まえ、テレビ番組とタイアップ動画の連動企画による「ダブルスクリーン視聴」の実現など、コンテクストドリブンなサービスの提供を推進します。
さらに、P2C(Person to Consumer)/D2C(Direct to Consumer)の領域においても、商品開発から販売まで、両社のグループ会社含むリソースを横断活用したエコシステムを構築します。
※1:KPMG/AliReserch 調査「1兆元市場に向かうライブコマース」(2022年10月)
※2:Statista調査(2022年1月)
合弁会社の事業概要
① ライブコマース事業
・博報堂DYメディアパートナーズのマスメディアへのリーチ力やコンテンツネットワークと、UUUMのプラニング/キャスティング/プロダクション機能を活用
・認知力の高いTV番組と、YouTube/SNSをシームレスに連携させたコマースコンテンツの企画/制作
・コンテンツのメディア価値を高めるとともに、ライブコマースによる収益化、協賛セールスを推進
なお、本件分野については、博報堂DYメディアパートナーズとUUUMによるチャレンジングな事例が複数積み上がっております。例えば、地上波TV番組放送と並行して、YouTubeチャンネルにて連動企画をライブ配信展開し、リアルタイムでのダブルスクリーン視聴を促すとともに、新しいライブコマースの形を提示した画期的な取り組みとなりました。
② TV番組インフルエンサー事業
・コンテンツのメディア価値を高めるとともに、ライブコマースによる収益化、協賛セールスを推進
③ D2C事業
・放送局、メーカー、インフルエンサーによる商品の共同開発
・TV番組と連動した、YouTube・SNSでのライブコマース実施
・UUUMグループの物流・CRMリソースによるトータルサポート