表層の攻め方

表層を意識しているアジには、大きく分けて3種類のパターンがある。

プランクトンパターン

常夜灯下や光が当たるポイントでは、植物性プランクトンが光合成して増殖する。常夜灯下では水面直下でその光合成が盛んになるのだろう、よく表層で反応する。プランクトンパターンのアジの仕留め方は簡単で、軽量リグをじーっと定位させる、それだけだ。

ベイトフィッシュパターン

小魚の姿が多く見られ、そいつを捕食しているのだろうライズ音などがするときは、アジがベイトフィッシュパターンなのだと考えられる。ワームの巻きで釣るか、マイクロメタルなども有効な手だ。ただ横追尾のアジは結構釣りにくい。リールの巻き取りで弾かないように、サオの操作でリグを横に動かすL字釣法で攻略したい。

ただベイトフィッシュの姿が見えていても、そいつらを捕食していないアジの群れも実に多い。これが悩ませどころだ。特に春先のハク(子ボラ)は、アジはあまり好んで食わない感じがする。筆者はそういうベイトは無視して、プランクトンパターンを優先して釣る。

『アジング』ステップアップ解説:最重要レンジ「表層」の攻略法
(画像=巻きパターンはメタルで釣れる(提供:TSURINEWSライター井上海生),『TSURINEWS』より 引用)

フォールスピードパターン

表層にアジがいるようだが、なぜか漠然としたアタリしか出ない。そしてもっと軽量リグにしたり、レンジを微妙に前後させたりしても食わない。こういうときに試したいのがフォールスピードを速くする手だ。ヘッドを重くする。筆者が勝手に言っているのだが、「フォールスピードパターン」である。

アジは群れによって、たとえば0.8gでもアタるが1.5gのフォールスピードの方が俄然好きでよく食う、という機嫌、その場での偏食傾向がよくある。落ちていくものに反応しているアジは高活性な傾向も同時に併せ持つので、アジのサイズにもよるが、25cm級からはハリのシャンク長も長い方がいいかもしれない。

表層しか狙わない人も

アジは表層から始める、どんなときもそうだ。表層を制するものがアジングを制するといってもいいかもしれない。ものすごく見切りの早い上手なアングラーは、アジングは表層しかやらないと言う。それくらいアジは表層につきやすいのだ。

また、「とにかく表層から」という考えは、夜のライトゲームのほぼ全般に通じる。メバルもそうだし、アジも、最初に10カウントくらいまでズドンと入れてしまうと、ワームを見切って、一度見たものを食わない可能性がある。だから軽量リグで表層からスタートする。

『アジング』ステップアップ解説:最重要レンジ「表層」の攻略法
(画像=表層から攻めた釣果(提供:TSURINEWSライター井上海生),『TSURINEWS』より 引用)

<井上海生/TSURINEWSライター>

提供元・TSURINEWS

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