なぜ「セブンカフェ」は年間販売数7億4000万杯に達するまで拡大できたのか?
(画像=年間販売数7億4000万杯の規模に達する「セブンカフェ」、『食品新聞』より 引用)

 「セブンカフェ」は現在、年間販売数7億4000万杯の規模に達し、2013年から22年2月末までの累計販売数は70億杯を突破した。

 セブンーイレブン・ジャパンの園田康清商品本部デイリー部FF・冷凍食品シニアマーチャンダイザーは7月4日、その販売力の源泉について「『セブンカフェ』は挑戦の歴史。1975年から4回目の挑戦で2012年にペーパードリップ式の専用マシンを開発して大きなコーヒーマーケットをつくることができた」と語る。

 「セブンカフェ」の強みについては焙煎を第一に挙げる。

 「強みは焙煎。厳選したアラビカ種のコーヒー豆を使用し、コーヒー生豆についている皮を徹底除去して“磨き豆”にて焙煎を進化させている」と述べる。

 一般的な焙煎方法は生豆をブレンドした後に焙煎を1度行うやり方だが、「セブンカフェ」で最近まで採用していたトリプル焙煎(3段階焙煎)は、4種類の生豆をブレンドした後に、浅煎り・中煎り・深煎りと焙煎を三段階に分けて実施し、その後さらにブレンドするやり方となる。

なぜ「セブンカフェ」は年間販売数7億4000万杯に達するまで拡大できたのか?
(画像=セブンーイレブン・ジャパンの園田康清商品本部デイリー部FF・冷凍食品シニアマーチャンダイザー(右)、『食品新聞』より 引用)

 「一般的な焙煎の3倍の手間をかけることで、コクや香り、味わいをより複雑に奥行きのあるものにしていた」と説明する。

 7月4日の定番ブラック・リニューアル発売時には、焙煎をさらに進化。アラビカ豆100%使用をそのままに、香りの高い豆の配合量を増やしたほか、焙煎をトリプル焙煎からクワトロ焙煎へと進化させた。

 クワトロ焙煎とは、中煎り・中深煎り・深煎り・極深煎りの4段階焙煎で、これにより「より奥行きのある複雑な味わいを実現した」。 マシンの進化も「セブンカフェ」の拡大に貢献。

 12年に編み出され13年から展開している初代マシンを改良。19年から展開している2代目マシンは、カップの自動識別とプレミアムブラック用のキャニスターの機能を追加したほか、抽出方法に磨きをかけたものとなっている。

 一般的なマシンの抽出は(1)注ぐ(2)蒸らす(3)抽出――の3段階だが、2代目マシンは蒸らしと抽出の間に“小分けに注ぐ”と“じっくり注ぐ”の2つの工程が追加されたものとなる。

なぜ「セブンカフェ」は年間販売数7億4000万杯に達するまで拡大できたのか?
(画像=7月4日のリニューアルで「軽め」「ふつう」「濃いめ」の3つの味わいでの提供が可能、『食品新聞』より 引用)

 一般的な焙煎方法は生豆をブレンドした後に焙煎を1度行うやり方だが、「セブンカフェ」で最近まで採用していたトリプル焙煎(3段階焙煎)は、4種類の生豆をブレンドした後に、浅煎り・中煎り・深煎りと焙煎を三段階に分けて実施し、その後さらにブレンドするやり方となる。

 「一般的な焙煎の3倍の手間をかけることで、コクや香り、味わいをより複雑に奥行きのあるものにしていた」と説明する。

 7月4日の定番ブラック・リニューアル発売時には、焙煎をさらに進化。アラビカ豆100%使用をそのままに、香りの高い豆の配合量を増やしたほか、焙煎をトリプル焙煎からクワトロ焙煎へと進化させた。

 クワトロ焙煎とは、中煎り・中深煎り・深煎り・極深煎りの4段階焙煎で、これにより「より奥行きのある複雑な味わいを実現した」。 マシンの進化も「セブンカフェ」の拡大に貢献。  12年に編み出され13年から展開している初代マシンを改良。19年から展開している2代目マシンは、カップの自動識別とプレミアムブラック用のキャニスターの機能を追加したほか、抽出方法に磨きをかけたものとなっている。

 一般的なマシンの抽出は(1)注ぐ(2)蒸らす(3)抽出――の3段階だが、2代目マシンは蒸らしと抽出の間に“小分けに注ぐ”と“じっくり注ぐ”の2つの工程が追加されたものとなる。

 今年5月24日に発売開始した「高級コロンビア・スプレモブレンド」が好スタートを切るなど高付加価値コーヒーにも商機を見出す。

 「コロナ禍で家庭用レギュラーコーヒー市場が伸長した中、キリマンジャロやモカ、ブルーマウンテンこういった価格の高い豆のほうが実は伸長率が高かった。『セブンカフェ』も期間限定で発売していた付加価値コーヒーの販売個数が年々上がっている」と述べる。

なぜ「セブンカフェ」は年間販売数7億4000万杯に達するまで拡大できたのか?
(画像=「高級コロンビア・スプレモブレンド」、『食品新聞』より 引用)

 カフェラテの細分化の動きにも今後注視していく模様。

 カフェラテの新たな動きについては「今のところ予定していないが、今回のブラックの刷新がどのくらいご評価いただけるかで検討したい」と回答する。

 カフェラテはブラックよりも高い伸びをみせている。

 「圧倒的にブラックコーヒーのほうがマーケットは大きいが、『セブンカフェ』の伸長率はカフェラテのほうが大きい。特に昨秋のリニューアル以降、大幅に伸長している」という。

なぜ「セブンカフェ」は年間販売数7億4000万杯に達するまで拡大できたのか?
(画像=セブンカフェに入れて楽しむ「日本橋榮太樓の黒みつ」、『食品新聞』より 引用)

 今春、榮太樓總本鋪から発売された、セブンカフェに入れて楽しむ「日本橋榮太樓の黒みつ」(以下、黒みつ)もカフェラテの販売を押し上げた。

 「『黒みつ』をきっかけにカフェラテを買っていただけるお客様が非常に増えて再販のご要望を多くいただいている」と述べる。

 直近では猛暑でアイスコーヒーが絶好調と推測される。

 「『セブンカフェ』の年間で一番販売が高いのは夏場で、アイスコーヒーの比率が夏場は9割程度、冬場は3割程度。抽出仕立てを急冷して香りをしっかり出せているアイスコーヒーはあまりなく、ここにもチャンスはあると思っている。アイスコーヒーの夏場の販売が高いのも、そのあたりもご評価いただけている」との見方を示す。

 なお「セブンカフェ」の挑戦は、セブン-イレブン・ジャパンの創業期の1975年に始まった。

 最初に採用したマシンはデキャンタストーブ式で“淹れたてはおいしいがすぐに劣化してしまう”難点があり、その後、カートリッジ式、エスプレッソ式の採用を経て2012年に4回目の挑戦としてペーパードリップ式に辿り着き、挽きたて・淹れたてのコーヒーの提供を実現した。

提供元・食品新聞

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