ランスタッド株式会社は、勤務先として魅力ある企業を世界共通基準で測る「エンプロイヤーブランド・リサーチ」の最新調査結果を発表した。世界およそ16万3,000名のうち、日本全国では5,659名からの回答の結果となる。




ランスタッド、勤務先として魅力ある企業を世界共通基準で測る 「エンプロイヤーブランド・リサーチ」の最新版を発表

~ withコロナが定着か。リモートワークが減少、ハイブリッド型が求められる時代。ワークライフバランスや報酬に加え日本では「快適な職場環境」が重要という結果に~

世界最大*¹の人材サービス企業であるランスタッドの日本法人で総合人材サービスを展開するランスタッド株式会社(本社:東京都千代田区)は、勤務先として魅力ある企業を世界共通基準で測る「エンプロイヤーブランド・リサーチ」の最新調査結果を発表しました。世界およそ16万3,000名(日本全国5,659名)からの回答の結果、2021年は転職者が減少傾向にあったものの、雇用への不安を感じて2022年前半に転職を検討している働き手は22%と2021年(15%)よりも高まるという結果となりました。

With コロナの生活が定着しつつある中、日本における労働年齢に達している成人(以下、成人労働者)の過半数以上が、雇用主を選ぶ際に、報酬に加えワークライフバランスや仕事の安定性を上回って「快適な職場環境」を重要視するようになりました。これはランスタッド・エンプロイヤーブランド・リサーチの最新版で得られた重要な調査結果の一つです。

人材不足が叫ばれる労働市場において、エンプロイヤーブランドの重要性が顕著に現れてきました。昨今の価格高騰に伴い、他社との競争力を図るうえで「給与水準の高さ、福利厚生の充実度」といった報酬レベルを維持することは困難を極めています。勤務先を選ぶ際に報酬は最も重要な条件のひとつとして挙げられる中、世界的には大多数(57%)がワークライフバランスと雇用の安定(55%)を求めるという結果になりました。

■ 主な調査結果は以下の通りです:
・世界の労働人口の61%が給与と福利厚生を重要と考えています。57%がワークライフバランスが2番目に重要な要因と考え、(さらに)55%が長期的な雇用の安定を重要視しています。
・69%の成人労働者が現在の雇用主に対して雇用の安定を感じていると回答 – 最も多くの回答者がEVP (employee value proposition:企業が従業員に提供出来る価値の提案)として挙げています。
・回答者が現在の雇用主が提供するEVPのうち、給与と福利厚生は7位にランクインしました。
・2021年末に転職した成人労働者は前年比33%増。
・49%がリモートワーク可能な環境で働いていると回答しているものの、EVPのトップ10位内でも、実際に雇用主が提供していると評価されることが最も少ない項目となりました。
・調査回答者の60%がエンジニア業界で働きたいと考えており、現在世界で最も魅力的な業界となっています。自動車産業に対して59%の回答者が魅力的と回答し、昨年の54%から僅差で2位に浮上しました。

■ モチベーションとなるもの – 世界的には変わりなく、日本では「快適な職場環境」が上位に
世界的に「給与水準の高さ、福利厚生の充実度」といった魅力的な報酬が2018年以降も最も重要な基準であることに変わりはありませんでした。さらに、残りの上位5つの基準は、2022年になっても変化は無く、ワークライフバランスの良さは、グローバルでも北米とアジア太平洋地域と同様に重要であると評価されています。

アジア太平洋地域と北米では雇用の安定がより重要視されており、ヨーロッパでは快適な職場環境が2番目に重要視されています。日本においては、「快適な職場環境」が2021年と比較して2ポイント増加し「給与水準の高さ、福利厚生の充実度」と同率1位(それぞれ55%)にランクインし、ワークライフバランス(48%)と雇用の安定(43%)を上回り、実に過半数以上の成人労働者が重要視しているという結果になりました。
世界的にも女性は男性よりも多くの要因を重要視する傾向があり、低学歴の成人労働者は中高学歴に比べて要求が低いという結果になりました。

■ 求められる研修育成と雇用主による機会提供にギャップ。日本の出世欲の低下。
「給与水準の高さ、福利厚生の充実度」は世界の成人労働者にとって最も重要な要素であると考えられていますが、雇用主に対する報酬についての評価は高くありません。世界的な賃金上昇に対し、企業は自社の報酬制度に注意を払う必要があります。日本の雇用主は成人労働者が求めているほとんどの要求に対応しており、日本の雇用市場に占める大きな魅力となりますが、給与水準の高さや福利厚生の充実度に対する評価は、昨年の第8位から第7位へと若干の上昇は見られるものの、あまり芳しくありません。

グローバル企業の強みの1つは雇用の安定であり、これは現在の経済情勢の中で非常に重要です。この要因は、労働者と雇用主の両方から高い評価を受けています。したがって、雇用主にとって重要な焦点は、雇用の安定を促進し、確実に維持する方法を見つけることです。労働者意識に関するグローバル調査:ランスタッド・ワークモニター 2022年上半期の結果同様に、教育訓練やキャリア開発については、世界的にも70%が重要視する中、日本は、わずか37%と出世欲低下が顕著に表れました。しかしながら、日本では2人に1人がキャリア成長の為にリスキリング/アップスキリングが必要と感じていることが分かりました。世界水準の76%には満たないものの、強い要望があり、特に18歳~ 24歳の若年層グループ(60%)と高学歴グループ(57%)で割合が高くなっています。実際の雇用主による研修育成の機会提供についても、日本は33%と労働者が必要としている水準を雇用主が提供しきれていないという大きなギャップがみられました。リスキリング/アップスキリングが非常に重要だと考えている人のうち、実際にその機会を提供されている人は、半数(55%)にとどまっています。

■ 完全在宅は世界的にも減少傾向へ。求められるハイブリッド形式、給与保証とフレックス制度。
世界的にもリモートワークは、1年前の54%から42%に減少しました。ヨーロッパでは、38%とリモートワークが最も少なく、北米では、23%がリモートワークをしています。高学歴者は、49%がリモートで働く中、低学歴者はわずか27%という結果になりました。日本においては、リモート勤務者が2021年の34%から2022年は28%に減少し、現在リモートワークを続けている日本人の内、88%が完全リモートもしくは、ハイブリッド型の働き型が続くと予想しています。

世界的な全体のバランスとしては、オフィス勤務(4%)、リモートワーク(23%)、73%がオフィス勤務とリモートワークのハイブリッド型になると予想しており、圧倒的にハイブリッド型へのシフトが想定されています。日本においては12%がオフィス勤務、69%がハイブリッド、19%がリモートワークという結果になりました。世界的には、49%がリモートワーク可能な環境で働いてると回答しているものの、EVPのトップ10位内でも、実際に雇用主が提供していると評価されることが最も少ない項目となりました。

世界的にはワークライフバランスが重要視される中、日本では「快適な職場環境」(55%)がワークライフバランス(48%)を大きく上回る結果となりました。世界的にリモートワークが42%を推移する中、

日本は28%と低いことから、職場環境への関心が他国より高いと想定されます。また、ワークライフバランスの改善について聞いてみたところ、日本の成人労働者の46%が「給与保証/ 公正な競争」と「フレックスタイム制度」の提供を雇用主に求めていることが分かりました。また、僅差で従業員特典制度(42%)が挙げられました。

■ 魅力的な業界にエンジニア業界と自動車産業が大躍進
過去2年、IT・通信業界がもっとも魅力的な業界とされてきましたが、エンジニア業界がトップの地位を確立し、自動車産業が2位にランクインしました。IT・通信業界は2021年よりも魅力度を増したものの、上位2位の飛躍により3位にランクインし、4位農業、5位日用消費財(FMCG)と続きました。上位5部門の雇用主は、長期的な雇用の安定をもたらすことで、世界的に最も高く評価されています。また、上位5業種のうち4業種が、「給与水準の高さ、福利厚生の充実度」と「ワークライフバランス」を提供していると評価される結果になりました。日用消費財(FMCG)のみ平均的なセクターとは異なるため、両要因において唯一の例外となりました。エンジニア業界は最も魅力的な分野とみなされていますが、労働者の比較的多数がこの分野で働くためのスキルが不足していると感じており、転職の妨げになっています。化学や建設分野では特に強く感じられるという結果になりました。

ブルーカラー労働者は、特定の分野で働くためのスキルが不足していると考える傾向が強いということがわかりました。労働市場が逼迫する中、雇用主は、企業が必要とするスキルを持つブルーカラー労働者を発掘できるような採用戦略を模索することが有益であると想定されます。
日本において認知度が高く、更に魅力度が高く働きたいと評価されたのは、群を抜いて「食品・飲料業界」という結果になりました。その他には、「電子機器・精密機器業界」、「情報通信・サービス業界」と「ヘルスケア・ホームケア・化学」が挙げられました。

提供元・Moto Megane

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