ローソンは8月2日、「からあげクン」でアウトドアスパイス「ほりにし」とコラボした「からあげクン ほりにし」(税込238円)を全国発売する。
同商品は3月、近畿エリアにて70万食限定で販売開始したところ初週で30万食以上の売上げを記録し約2週間で完売した。
今回、この大ヒットを受けて、同商品を全国発売へ拡大するなど「ほりにし」とのコラボを強化するとともにキャンプ飯の総合提案を実施して新規顧客獲得を図っていく。
「ほりにし」は、複数の調味料を用意するという荷物の嵩張りを避け、時短でおいしいキャンプ飯を楽しみたいという発想からアウトドアショップのorange(オレンジ)が考案した万能調味料。
開発にあたっては、orangeがスパイス調合の企業とタッグを組み、約70パターンの試作と130回以上のテイスティングを経て約5年を要したという。 醤油醤油ベースで和食にも洋食にも合い、みかんの果皮を乾燥させた陳皮など20 種類以上のスパイスと調味料をブレンド。ミルポアパウダー(香味野菜やベーコンなどを炒めたものの粉末)が味の決め手となっている。
販売開始したのは2019年。現在、全国のオレンジ6店舗ほか、アウトドアショップ、雑貨店、一部スーパーへと販路を拡大して累計販売数は200万本以上に上る。
「ほりにし」のヒットには、アウトドアスパイスという打ち出しと口コミが奏功したという。
販売を手掛けるorangeの堀西晃弘マネージャーは「アウトドアに特化したスパイスということで販売も自社で手掛けたことが功を奏した。口コミで広がり、インスタグラムなどSNSも当初2、3件の投稿だったのが、今では4.5万弱の投稿があり、キャンパーさんに留まらず一般の方まで広がっている」と振り返る。
これを使ったコラボ商品「からあげクン ほりにし」の開発は、キャンパーで「ほりにし」を愛用しているローソン近畿カンパニー近畿第1営業部京都南支店の新井健吾支店長の提案が契機となった。
企画会議で「ほりにし」を初めて知ったローソンの山田英臣商品本部近畿商品部シニアマーチャンダイザーは「会議を一時中断して調べたところ、何にかけてもおいしくなる最強のスパイスとしてSNSで話題になっていたことが判明し、すぐにorangeさんへアポを取りコラボを相談した」と振り返る。
開発では、「ほりにし」の塩と「からあげクン」の塩が重なって塩辛くなるという課題をクリアし「子どもから大人まで全員が楽しめるマイルドなスパイシーさが味わえる」と胸を張る。
派生商品として2日に「アウトドアスパイスほりにしおにぎり」(税込149円)と「からあげクン ほりにし 辛口」(税込238円)、9日に「ほりにし監修ザ・キャンプめし」(税込484円)を新発売する。
これらの発売に伴い、ローソンでは2日から15日までの2週間、「夏だ!おでかけフェア‼」を開催しアウトドア関連商品を発売していく。
その中で、アウトドアスパイス「ほりにし」もローソン全国の一部店舗で2日以降に発売開始される。税込価格は「ほりにし」(100g)が842円、「ほりにし 辛口」(90g)が950円。
キャンプ人口の増加とアウトドア市場の拡大がフェア開催の背景。日本オートキャンプ協会の調べによるとキャンプ人口は21年に前年比23%増の750万人に達し、これに伴いアウトドア用品の国内出荷額も右肩上がりに伸びている。
フェアを企画したローソンの辻丸浩介マーケティング戦略本部戦略企画部マネジャーは「コロナ禍の安全なレジャーとして急拡大しているキャンプ市場。キャンプだけではなく、夏の外出に当社がいかに貢献できるかを検討してフェアを考えた」と語る。
フェアではキャンパーなどコア層のニーズに対応していくほか、「ほりにし」コラボ商品やキャンプ飯の提案でミドル・ライト層の掘り起こしを図っていく。
「“一度食べてみたい”という情報消費ニーズを含めてライト層に向けてアプローチしていく。外で食べることで、おいしさが増すこともお伝えしていく」と意欲をのぞかせる。
訴求にあたってはTVCMに加えて「たけだバーベキュー」のキャンプ飯動画も公開予定となっている。
提供元・食品新聞
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