アメリカのゲーム開発・販売企業「Epic Games」は、精巧なデジタル人間をユーザーが短時間で作成できるクラウドストリーミングツール「MetaHuman Creator」を発表しました。
作成した3Dモデルは、同じくEpic Gamesが手掛けるゲームエンジン「Unreal Engine」内でアニメーション化が可能とのこと。
これまでCGクリエイターに依頼するしかなかったリアルモデルが、誰でも簡単に入手できるようになるのです。
まさに「究極のキャラクタークリエイト」と言えるでしょう。
目次
超リアルな3Dモデルを短時間で作成&ダウンロード
自由自在にリアルなCGモデルを作成できる
超リアルな3Dモデルを短時間で作成&ダウンロード

通常、リアルな3Dモデルを製作するには、数か月にもわたるリサーチや高額なスキャンマシン、また大勢のCGクリエイターが必要になります。
しかし現在開発中のツールMetaHuman Creatorを利用すれば、品質に妥協せずに、1時間以内で作成が可能です。
まず、ユーザーはクラウド上で自分好みの3Dモデルを作成。

作成したモデルデータは3Dモデル管理ツール「Quixel Bridge」を介してダウンロードできます。
そして、ダウンロード後はゲームエンジン「Unreal Engine」などで、すぐにアニメーション化できるとのこと。

例えば、iOSアプリの「Live Link Face」に導入して、自分の表情をリアルタイムで同期させることも可能。超リアルなアバターを入手できるのです。
自由自在にリアルなCGモデルを作成できる

MetaHuman Creatorのライブラリにはバリエーション豊かな各パーツのデータが収められており、ユーザーは自分好みにパーツを組み合わせることができます。
現時点では、約30種類のヘアスタイルや18種類のボディと服装のセットが用意されているとのこと。
既存パーツを選んだ後は、各パーツの大きさや形などを細かく調整できます。

目の大きさや形、彫の深さ、皮膚のしわ、肌や髪の色まで自由に設定できるため、性別・年齢・人種など思いのままに表現できます。
自分そっくりなデジタルモデルを作ったり、世の中には存在しない独自のキャラクターを生み出したりできるでしょう。
MetaHuman Creatorは、今後数か月以内に早期アクセスの一環として試用準備が整うとのこと。

また現段階では、2体のサンプルモデルが公開されており、ダウンロードして使用できます。
これまで、精巧なCGモデルを自由に扱えるのは、一部の企業や熟練したCGクリエイターだけに限られていました。しかし近い将来、MetaHuman Creatorがその枠組みを破壊するのかもしれません。
参考文献
you can now create your own real-time, hyper-real digital human in minutes
A sneak peek at MetaHuman Creator: high-fidelity digital humans made easy
提供元・ナゾロジー
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