大阪湾の波止には色々な構造の防波堤がありそれぞれ違った特徴がある。ここではそれぞれの特徴とチヌフカセ釣りでの注意点、攻略のキモを紹介する。

1.スリットケーソン

スリットケーソンとは、防波堤の波があたる部分にクシ状の開口部(スリット)が施されている、波を低減する役割を持った防波堤である。

主に沖に面した波止に設置されており、大阪湾では岸和田沖一文字、南港の新波止、北港夢洲、尼崎フェニックスがスリットケーソンである。

魚が着きやすい構造のため魚影は濃いが、波止際でチヌを掛けた場合はスリットの開口部に突っ込むのでバラシが多くなる。そのため強引にやり取りをする必要があるので注意が必要だ。

波止際に潜むチヌをいかにまきエサで沖に誘き出して釣るかがバラシ軽減に繋がり、釣果を伸ばすコツになる。

大阪湾「波止フカセチヌ』入門:代表的な3つの釣り場の特徴を押さえよう
(画像=スリットケーソン(提供:TSURINEWSライター谷脇英二郎)、『TSURINEWS』より引用)

2.垂直ケーソン

垂直ケーソンは一般的な防波堤のことで、全国的にも最も多いオーソドックスな波止である。

沖から湾奥に至るまで設置されており、大阪湾の釣り場としては岸和田一文字や南港宇部波止、北港中の灯台、武庫川一文字などが挙げられる。

特に目立つ障害物がないので、チヌを掛けてもバラす確率が少なく安心してやり取りが楽しめる。

攻略のコツは垂直ケーソンは変化に乏しく居着きのチヌを釣るというより回遊のチヌをまきエサで足止めすることが釣果を伸ばすコツである。

大阪湾「波止フカセチヌ』入門:代表的な3つの釣り場の特徴を押さえよう
(画像=垂直ケーソン(提供:TSURINEWSライター谷脇英二郎)、『TSURINEWS』より引用)

3.石積み波止

石積みの波止は波の穏やかな湾奥などに多い構造の波止で、外観もいいので遊歩道や水路などに多く設置されている。

釣りが可能な石積み波止としては、大阪湾では南芦屋浜周辺が有名な釣り場である。

垂直ケーソンと同じで障害物がないのでバラす確率も少なく、チヌとのやり取りも安心して楽しめる。

攻略のコツは、石積み波止も垂直ケーソン同様、まきエサで回遊するチヌを足止めすることである。

大阪湾「波止フカセチヌ』入門:代表的な3つの釣り場の特徴を押さえよう
(画像=石積み波止(提供:TSURINEWSライター谷脇英二郎)、『TSURINEWS』より引用)

<谷脇英二郎/TSURINEWSライター>

緊急事態宣言は解除されましたが、外出については行政の最新情報を確認いただき、マスクの着用と3密を避けるよう心がけて下さい。一日も早く、全ての釣り場・船宿に釣り人の笑顔が戻ってくることを、心からお祈りしております。

文・TSURINEWSライター谷脇英二郎/提供元・TSURINEWS

【関連記事】
ゼロから始める「カヤックフィッシング」 マダイを釣るためのキホン5選
船長に聞く「沖釣り初心者の心得」:東京湾LTアジ 厳選船宿8選も紹介
大豆ではなく「魚で作った」味噌とは? 実は各地に存在する発酵魚介食材
干物にすると飛躍的に美味しくなる海釣りターゲット4選
釣り編集者が上天草へお試し移住 移住家族に聞く「リアルな本音」とは?