道の概要
手塩と稚内を結ぶ道道106号線は、緑と花の広大なサロベツ原野と日本海の間を、ただひたすら直進する道路で、日本で一番最果て感を味わえる道だ。
手塩から北上すると、右側に白亜の28基が整然と並ぶオトンルイ風力発電所が迎えてくれる。何カ所か風車側に行ける場所があるので広角レンズを持って撮影に臨みたい。残念なことに、この風力発電は老朽化のため2023年9月から建て替えになる予定で、完成後は一基あたりの発電能力が上がるため28基から6~11基になる計画になっている。来年夏までがこの景色を見る最後になるかもしれない。
次は北緯45度のモニュメントとパーキングシェルターが撮影ポイント。ここを過ぎると道路に変化が起きる。道路脇のガードと標識がなくなり、いよいよ最果ての北の大地の様相になる。昼間はともかく夕方にここ走ると最果て感と孤独感は半端ない。時刻によっては前にも後にも車やバイクが見えない状態になり、このだだ広い荒野に自分と愛車だけという凄い状況を体験することも可能である。日本にもこんな道があるんだと驚かざるを得ない。
この道のハイライトは、利尻島と礼文島の間に沈む夕陽だ。西海岸を延々と走るのでどこからでも利尻富士と太陽は見えるが、最も利尻に近づく夕来(ゆうくる)という少し高台になっている周辺がお薦めだ。駐車スペースもあるので、バイクをおいて夕陽との記念写真もゆっくりとできる。
夕来を過ぎると直線道路は終わりゆるやかに蛇行しながら北上し、夕日ケ丘PAで海岸線とお別れとなる。
お薦めのシーズン
- 初夏から秋にかけて。冬はもしもの時の救出が難しそうなのでお薦めしない。時間的には昼間の青い空と海と真っ赤に燃える日没の時間を狙いたい。