「オデッセイ」はホンダを代表するミニバンで、1994年から販売されています。
2020年に大規模なマイナーチェンジが行われたものの、翌年の2021年12月に生産終了が発表され、多くの人に惜しまれながらその歴史に幕を閉じました。
そんなオデッセイが紡いできた歴史を振り返ってみましょう!
オデッセイの肝は”パッケージング”にあり
オデッセイといえば、みなさんはどんなイメージでしょうかね。
筆者くらいの年代(40代後半)になるとまず、セダンより実用性の高い乗用車として最盛期には月に1万台以上を売った初代を思い出します。そんな人も多いのではないでしょうか。
セダン感覚で乗れる背の高い乗用車という、それまでの乗用車の概念に縛られない独自の発想に驚きましたね。
初代がデビューしたのは1994年秋のことでした。
もうひとつ思い出すのは、2003年にデビューした3代目。
低車高コンセプトとして、天井の高さをセダンと同等の(全高1550~1570mm)に抑えたパッケージングに、これまた驚かされました。
機械式立体駐車場を使えるミニバン、というのがライバルたちにないアピールポイントでしたね。
走り好きの筆者としては、ハンドリングの良さにもびっくりしたことを強く覚えています。スポーツカーみたいな走りに興奮しました。
こうして振り返ってみると、オデッセイの肝はパッケージングなんだなと思います。
初代も、大きく変わった3代目も、既成概念に縛られない提案型のパッケージングでした。
5代目で初採用のスライドドア
何を隠そう、2013年秋に登場した5代目オデッセイも新たなパッケージングを模索したもの。
世の中のミニバンのニーズの変化を反映し、従来よりも背を高くして居住空間を広げたのです。
もうひとつ、5代目のオデッセイには従来モデルとは明確に異なる大きな変化がありました。
それはスライドドアの採用。
初代オデッセイは「セダンの派生モデル」という感覚が強くリヤドアはセダンと同様にヒンジ式を組み合わせていました。それが4代目まで継承されていたのです。
しかし5代目では、市場ニーズにこたえる形でスライドドアを組み合わせました。
これはもちろん、オデッセイの歴史ではじめてのこと。大きなターニングポイントです。
スライドドア化でどんなメリットをもたらしたか?
それは乗降性のよさ。スライドドアは左右にクルマが並んだ駐車場など、スペースの広くない場所でもドアを全開にできるので、ドアが邪魔にならず乗り降りしやすいのです。
ただ、いくらスライドドアでも天井が高いと乗降姿勢の関係でそのメリットを最大に生かせないのですが、5代目のオデッセイは天井を高くしたので乗降性が飛躍的に高まりました。
ちなみにシートアレンジは7人乗りと8人乗りがありますが、オススメは断然前者。
なぜなら2列目シートはオットマンの採用やソフトウレタン層の追加で座り心地が良く、ロングスライド機能により3列目を使わないときは足元が超ゆったりになるなど、快適性が高いからです。
そんなオデッセイは2020年のマイナーチェンジでエクステリアをリフレッシュし、機能もバージョンアップ。
顔は厚みが増すと同時にグリルが大きくなり、ちょっと立派な感じになりました。
また、5代目の特徴であるパワースライドドアには、スイッチに触れなくてもセンサーにかざした手の動きで開閉を車外から操作できるゼスチャーコントロール機能も追加。 ますます便利に進化したのです。
ただ残念なのは、2021年12月をもって生産が終了してしまったこと。
新型や後継モデルの話は聞こえてきませんが、いつの日か復活を期待したいですね。
オデッセイの紹介動画はこちらをチェック!
提供元・車選びドットコムマガジン
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