ミラーワールド「鏡像世界」を証明せよ
そこで今回提案されているのが、原子以下の粒子が通過できない電磁力の壁で仕切られたトンネルに大量の中性子を放って衝突させるという実験だ。
十分な数の中性子を用意すれば、この実験によって一部はミラー中性子に変わり、その後また元の中性子に戻ってくると考えられている。
その場合、現実世界の電磁力とは相互作用を持たないミラー中性子は、鏡像世界を介して電磁力の壁を通り抜け、存在するはずのないその向こう側で検出される可能性がある。
この実験は2019年の夏に実行される予定だ。
果たして本当に予想通りの結果が得られるのだろうか?
しかし、ミラー粒子を証明できれば、長年の宇宙の謎である暗黒物質も説明をつけることが可能になる。それどころか、この宇宙には目には見えない鏡像世界が存在しており、そこにはミラー粒子で作られた銀河や惑星まで存在している可能性があるというのだ。
場合によっては、そんな鏡の世界には暗黒物質だけでなく、暗黒生命と呼べるものさえ存在するかもしれない。そう語る物理学者までいる。
さすがに暗黒生命は言い過ぎかもしれないが、見えない世界が隣りにあるというのは、なかなかのロマンだ。いや、恐怖かな。
【2019.7.11】
記事の内容に一部誤りがあったため、修正して再送いたします。
提供元・ナゾロジー
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