東京商工リサーチ(TSR)によると、22年上半期(1~ 6月)の旅行業の倒産件数は前年同期比38.8%減の11件と4年ぶりに前年同期を下回った。上半期では過去20年間で最少件数。

 3月に全国でまん延防止等重点措置が解除されたものの、コロナ禍の長期化によって旅行業者への影響は深刻化している。コロナ禍の関連倒産は10件で9割に達しており、TSRは「再び増加傾向にある感染者数の動向によっては、さらなる増勢懸念も高まる」としている。

 宿泊業の倒産は4.6%減の41件で、2年連続で前年同期を下回った。コロナ禍の影響で20年上半期は過去20年で2番目の規模まで増加したが、政府等の金融支援により21年同期は減少に転じ、22年同期は小康状態を維持している。ただ、今後も予断を許さない状況が続くとみている。

 負債総額は旅行業が33.7%減の11億6000万円で、2年連続で前年同期を下回った。負債1億円以上の倒産はアイ・テイ・エスなど前年同期と同数の2件にとどまり、倒産件数の減少が負債を押し下げた。

 宿泊業は87.5%減の148億9500万円で2年ぶりに前年同期を下回った。前年同期は14年ぶりとなる負債1000億円超の大型倒産が発生したことの反動で負債を押し下げた。

提供元・トラベルジャーナル

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