それでも楽観はできない

アメリカナマズは大変貪欲な魚で、釣りのメッカとなっている霞ヶ浦では魚やミミズの他、魚肉ソーセージ、パンなどでも容易につれてしまうほど広い食性を持っています。

そのため、ひとたび琵琶湖に侵入を許してしまえば、世界中で琵琶湖にしか生息していない貴重な固有種の多くが絶滅に追い込まれる可能性があります。現在、瀬田川では洗堰上流での駆除はうまく行っている一方、下流では20年度に過去最高の170匹のアメリカナマズが捕獲されているといいます。

固有種の宝庫『琵琶湖』と外来魚アメリカナマズの攻防 ダムが最前線?
(画像=固有種の宝庫『琵琶湖』と外来魚アメリカナマズの攻防 ダムが最前線?琵琶湖の魚食文化を守るために(提供:PhotoAC)、『TSURINEWS』より 引用)

彼らは瀬田川下流の天ケ瀬ダムで盛んに繁殖しており、ここから遡上してきた可能性が高いです。普段は彼らが堰を越えることは少ないと思われますが、大雨などで増水が起こると容易に堰を乗り越えて上流まで侵入すると考えられています。そのため、今後は天ケ瀬ダムのある京都府とも連携し、駆除を進めていくそうです。

<脇本 哲朗/サカナ研究所>

提供元・TSURINEWS

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