米アマゾン(Amazon.com)は7月15日、テキサス州カレッジステーションでドローン宅配サービス「プライムエア(Prime Air)」を2022年中に始めると発表した。同社は6月、カリフォルニア州ロックフォードで全米で初めてのドローン宅配を開始すると発表しており、年内に米国の2カ所でプライムエアのサービスが始まることになる。

 インターネットで注文を受けた商品は、1時間以内に顧客の自宅の裏庭などにドローンで届ける。ロックフォードとカレッジステーションに住むアマゾンプライム会員は、ドローン配送の対象商品をウェブサイトやアプリで確認できるようになる。

 アマゾンではオリジナルの機体を自社で開発しており、これまで20機以上のプロトタイプを製作してきた。プライムエアで使用する機体は、他の航空機や障害物などを感知して自動で回避する「センス&アボイド」機能を備えており、飛行中に目視できる位置に監視員を配置する必要がない。

 飛行中は航空機や煙突などの障害物を回避し、届け先である顧客の裏庭などに到着して高度を下げる際には人やペットなどが周囲にいないかを確認する。

 アマゾンのライバルであるウォルマートは5月、ドローン宅配の対象エリアをアリゾナやアーカンソーなど6州の約400万世帯に広げると発表した。年内に34カ所のドローン配送拠点を新たに設置する。ドローンの運航は、ウォルマートの出資先であるドローンアップ(DroneUp、バージニア州)が担う。

提供元・DCSオンライン

【関連記事】
「デジタル化と小売業の未来」#17 小売とメーカーの境目がなくなる?10年後の小売業界未来予測
ユニクロがデジタル人材に最大年収10億円を払う理由と時代遅れのKPIが余剰在庫を量産する事実
1000店、2000億円達成!空白の都心マーケットでまいばすけっとが成功した理由とは
全85アカウントでスタッフが顧客と「1対1」でつながる 三越伊勢丹のSNS活用戦略とは
キーワードは“背徳感” ベーカリー部門でもヒットの予感「ルーサーバーガー」と「マヌルパン」