“ミスターボディビルディング”と呼ばれるレジェンド・小沼敏雄選手が勤務先のゴールドジム店舗で実際に行っているトレーニングを種目ごとに解説するこの連載。最終回となる今回は、木曜日にウエスト東京(中野)で実施している「胸と上腕二頭筋」の日。同じマシンでも動作や角度を変えてターゲットを変化させる、その驚きの活用法を解説!
取材:藤本かずまさ 撮影:舟橋 賢
重要ポイントは【肘を押し付ける→肘を上げる】ワンハンド・プリーチャーカール
【使用するマシン】◆STRIVE アームカールマシン◆
アームカールのマシンには台の部分がフラットなタイプのものもあるが、このように角度がついたタイプのものだと「収縮ポジション→ストレッチポジョション」で身体を動かせ、広いレンジで動作ができる。
上腕二頭筋の外側を狙った種目。コンセントレーションカールが腕の太さを作る種目なら、これは上腕二頭筋の高さを作る種目。親指が上になる状態でハンドルを持つ。ストレッチポジションでは肘が、収縮ポジションでは上腕三頭筋の筋腹が支点になる。ネガティブで効かせながら、肘は伸ばし切らない。収縮ポジションでは肘は絞らない。上げられなくなったら、反対側の手でハンドルを持って補助をする
収縮ポジションの違い
ハンドルは親指、人差し指を中心にして握る。親指側が上にくるハンマーカールに近い収縮になる。ボディビルのバックのダブルバイセップスはこのグリップ。なお、シートの高さは、このポジションで上腕二頭筋に収縮がかかる位置に設定する
前頁のコンセントレーションカールでは小指、薬指が中心のグリップで肘を絞り込むため、収縮ポジションではこのように前腕が回内する。フロントのダブルバイセップスではこのグリップ
動作について
収縮ポジションでは肘が浮いて上腕三頭筋が支点になる。そこから足で踏ん張りながらお尻を浮かせて、台に肘を押し付けながら戻していく。「肘を押し付ける→肘を上げる」という動作になる
【NG動作】
このようにネガティブで身体が持っていかれてしまうと支点の位置が変わってしまうため、収縮がかけられなくなる。負荷に持っていかれないよう、ネガティブでは足で踏ん張る
次回は→パフォーマンスUP&ケガ予防に必須!ボディビル世界王者・鈴木雅選手が指導!「仙腸関節周りのストレッチ」お楽しみに!!
小沼敏雄(こぬま・としお)
1959年1月2日生まれ。埼玉県三郷市出身。身長175㎝体重83~90kg。78年、大学2年生でコンテストに初出場。関東学生オープンの部で優勝する。83年にはミスター東京、ミスター関東で優勝。85年、中野ヘルスクラブに入社し、コーチとして勤務。同年にミスター日本に初優勝。87年にV2を飾り、99年まで13連覇を達成。92年、アジア・プロアマクラシックで3位に。2002年には世界マスターズ選手権40歳以上80kg級優勝。03年、株式会社THINK(現・THINKフィットネス)に入社。ゴールドジムのトレーナーとなる。
提供元・FITNESS LOVE
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