4代目へとフルモデルチェンジを果たしたばかりの新型ノア&ヴォクシー。先代モデルまではいわゆる「5ナンバーサイズミニバン」と呼ばれるジャンルに属していたモデルでしたが、新型となって5ナンバーサイズから脱却し、全グレードで3ナンバーサイズの車両サイズとなりました。
とはいえやはり市場でライバルとなるのは、先代までと同じジャンルに属している日産 セレナやホンダ ステップワゴンであることはかわりない。そこで、今回は永遠のライバル車とも言えるセレナとステップワゴンを新型ノア&ヴォクシーと比較したいと思います。
日産 セレナとの比較
執筆時点では5代目モデルが販売中となっている日産セレナ。この5代目モデルは2016年にデビューしたということもあり、登場したばかりのノア&ヴォクシーと比較すると古さは否めないと言えるでしょう。
価格帯は2,576,200円~4,192,100円と、2,670,000円~3,960,000円というノア&ヴォクシーよりも幅広くなっていますが、最高額のモデルはスペシャルモデルとも言える「AUTECH」シリーズとなるので、実質的な価格帯はほぼ同等となります。
ただ、セレナの方が登場から年数が経過しているため、大幅値引きも期待できるため、実質的な支払総額ではセレナが有利となりそうです。
ラインナップはエアログレードの「ハイウェイスター」と標準グレードという基本グレードのほか、ハイウェイスターには専用エクステリアを持つ「アーバンクロム」が、標準グレードにもハイウェイスターとは異なるエアロパーツを纏った「XVエアロ」が存在し、プレミアムグレード扱いの「AUTECH」シリーズも擁するなど、幅広いバリエーションとなっています。
パワートレインのラインナップは2Lエンジンに小型のモーターをプラスしたスマートシンプルハイブリッド「S-HYBRID」と、1.2Lの発電用エンジンと駆動用モーターを組み合わせた「e-POWER」の2種類をラインナップ。
前者はほぼガソリン車と同じ走り味で、後者はほぼ電気自動車と同じ走り味という、ノア&ヴォクシーとは全く異なるキャラクターのパワートレインを設定しています。
また、全パワートレインに4WDモデルを設定するノア&ヴォクシーに対し、セレナはS-HYBRIDモデルにのみ4WDが設定され、e-POWERは前輪駆動のみという点も大きな違いとなります。
乗車定員は選択式ではなく、S-HYBRIDが全車8人乗り、e-POWERが全車7人乗りとなります。
燃費性能はS-HYBRIDが11.8km/L~13.2km/L、e-POWERが17.2km/L~18.0km/Lとなっており、ここはノア&ヴォクシーの圧勝といったところ。やはりデビューが古いという点が影響しているようです。
最後は装備についてですが、セレナも衝突被害軽減ブレーキや踏み間違い衝突防止アシスト、車線逸脱防止支援システムなどは標準装備となっていますが、運転支援システムの「プロパイロット」は標準装備となるのは一部グレードのみであるほか、SRSカーテンシールドエアバッグ&サイドエアバッグは全車で標準装備されないなど、安全装備の装着状況に差があります。
またほとんどのグレードにディスプレイオーディオが標準となるノア&ヴォクシーに対し、セレナは基本的にオーディオレスになるなど、必要な装備を追加していくとそれなりの価格になってしまうという点もネックかもしれません。
ホンダ ステップワゴンとの比較
現在のミニバンの主流である、フロントエンジンレイアウトのボンネットタイプの車型をいち早く取り入れた元祖とも言えるステップワゴン。
執筆時点では5代目モデルの生産を終了し、間もなく登場する6代目を待つと言った状況となっていますが、新型となるステップワゴンもノア&ヴォクシーと同様、5ナンバーサイズボディではなく、全車3ナンバーサイズのボディとなっての登場となります。
そんな新型ステップワゴンの価格帯は2,998,600円~3,846,700円となり、ノア&ヴォクシーと比較するとスタート価格は高く、最高額グレードは若干安いという形となっています。
ただ、ステップワゴンにはハイブリッドモデルに4WDがないため、同じハイブリッドモデルの2WD同士で比較すると、ヴォクシーの3,740,000円が最高額となるため、全体的にステップワゴンの方が割高感のある価格となっています。
ただ、ステップワゴンではガソリンモデルが1.5Lターボ、ハイブリッドモデルが2Lのe:HEVと呼ばれるシステムを搭載しており、ガソリンモデルでは1.5Lの排気量ながらノア&ヴォクシーと同等、そしてハイブリッドモデルでは圧倒的にステップワゴンの方が高い出力を誇っているため、動力性能に拘るのであればステップワゴンが一枚上手と言えるでしょう。
一方のグレード展開はシンプルな「AIR」とエアロ仕様の「スパーダ」、そしてその上級仕様の「スパーダ プレミアムライン」というシンプルな構成となっており、乗車定員はスパーダ プレミアムラインが7人乗りのみ、それ以外のグレードでは7人乗りと8人乗りが選択できるようになっています。
装備については先進安全装備である最新版の「Honda SENSING」を全車標準装備とし、クルーズコントロールも全車速でステアリング操作支援が付く「トラフィックジャムアシスト」が備わる点も魅力ですが、AIRグレードではブラインドスポットインフォメーション、パワーテールゲート、前席シートヒーターなどが備わらない点が残念なところ。
スパーダにするとそれらの装備が標準となるほか、2列目シートにはオットマンも備わり、スパーダ プレミアムラインでは2列目シートヒーターも備わるなど、ノア&ヴォクシーの上級グレードとそん色ない装備となります。
また、ノア&ヴォクシーには備わらない3列目シートのUSB電源が用意されるなど、最後発らしく痒い所に手が届く仕様となっている点が特徴と言えるでしょう。
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文・小鮒 康一/提供元・CarMe
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