目次
ファーウェイ、シャオミなど異業種の参入が相次ぐ
最後に

ファーウェイ、シャオミなど異業種の参入が相次ぐ

中国のIT企業とEVメーカーの協業がトレンドとなり、ファーウェイ、バイドゥ、シャオミなど異業種からの市場参入が相次いでいる。

特に「車製造はしない」と宣言していたファーウェイは、近年車業界との関わりが深くなってきている。現在、自動車メーカーと共同でEVモデルを打ち出したり、ファーウェのスマホ店頭でEV車を置いたりなど、面白い風景を見せている。

中国が世界一のEV車輸出国へ、政府補助の削減後も勢い止まらず
(画像=▲上海のファーウェイ店舗で自動車を展示している様子
(weiboより)、『チャイトピ!』より引用)

なぜ畑違いの中国IT企業がEV車業界に参入したいのか?

過去の10年間急成長してきた中国IT業界であるが、近年は市場の成長鈍化と政策上の規制を受け、低迷を見せている。その反面、政府に支持されたEV業界は、まさに中国の起業者や投資家にとってチャンスだと言えるのだろう。

その裏付けとして、上海で2ヶ月に及んだロックダウン中でも、政府から真っ先に再開許可を得たホワイトリストの企業のうち、4割が自動車関連企業であったことがある。さらに、封鎖解除後の消費刺激策として、BEV車の購入に1万元の補助金を出すなど、政府は常にEV業界の発展を念頭に置いているのだ。

政治リスクの高い中国でビジネスを展開するには、政策の風向きに順応するのが賢明な判断ということなのだろう。

最後に

中国EV業界は政府の支援を追い風に成長してきた。ガソリン車の分野で世界に遅れをとっていた中国がついにEVを通して世界の自動車業界で勢力を高めてきたのである。

これを受け、日本ではEV車、特にBEV車の展開に対して様子見の態度をとってきたが、2021年の11月から、ようやくトヨタなどのメーカーが本格的にEV車の開発に乗り出した。

今後グローバル規模でEV車へシフトしていく風潮の中、航続問題など共通課題の解決や、差別化の要素など、各国メーカーが今後どう展開してくのか、楽しみである。

提供・チャイトピ!

【関連記事】
【2020年】中国EC業界を振り返る【三大トレンド】
中国Z世代の消費習慣、20代前半の女性3人に聞いてみた
中国企業2020年Q1決算まとめ(アリババ、テンセント、バイドゥ含)
2020年中国ビジネストレンド10大ニュース
利用有料化に批判殺到、中国配達ロッカー普及の課題