鈴木雅選手がトレーニングを深く、細かく解説するこのコーナー。今回はハムストリングスのなかでも、もっとも大きな筋肉である「大腿二頭筋」のトレーニング。鈴木選手の、あのバリバリのハムの作り方をご紹介。
取材・文:藤本かずまさ 撮影:北岡一浩
プローンレッグカール
背中をまっすぐにした状態から反動を使って上げる。股関節を支点に“シーソー”のイメージで蹴る。
シートから上体を少し浮かせたポジションで、背中をまっすぐにした状態で構える。股関節を伸ばした状態からスタートすることが重要。そこから爆発的に上げて、ゆっくりと戻す。レバーをしっかり握り、上体をシーソーのように動かして反動を使って上げるのがコツ。股関節を支点にして動かすため、最後は自然に膝も上がる。顎は引いておく。
▼ポイント
・背中をまっすぐにした状態で構える
・上体をシーソーのように使い、反動を利用する
・股関節を支点にして動かす
・パットの位置はふくらはぎの少し下。足首ではない
ありがちな間違い
上体をべったりとシートに預けてしまうと、股関節が伸展しにくくなり、ハムストリングスが収縮しない。膝に近い部分に負担がかかる。ストリクトに動作しようとするあまり、こういう姿勢になってしまうケースは多い
レッグカールの足幅は腰幅程度。足首は自然な角度で。
ハムフレクサー
シングルレッグで殿部の付け根のあたりを狙う
マシンに両脚をセットするのではなく、左のハムストリングスを狙う場合は写真のようにマシン右側に左脚を乗せ、右足は軸足として床につける。通常の使用方法の場合、大腿骨で負荷を支えるのでハムの真ん中あたりに刺激がくるが、このやり方の場合、殿部が支点となり、お尻の付け根のあたりまで刺激が入るようになる。
ポイント
・プローンレッグカール同様、上体を少し浮かせて背中をまっすぐにした状態から爆発的に上げる
・顎は引き、下を見るようにすると刺激が入りやすい
45 度バックエクステンション
足首の角度や足幅を変えてハムや殿部に効かせる
股関節の屈曲がしっかりとできるよう、パットは骨盤がこぶし一つ分ほど上に出る位置にする。そこからお尻で上がるイメージで、背中がまっすぐになる位置まで上体を上げる。反らせる必要はまったくない。
ポイント
・上体は楽に。お尻 は締める
・お尻で上がるイメージで行う
・足幅、つま先の向きで効くポイントを把握する
スティッフレッグド・デッドリフト
背中はまっすぐ。足の向きと幅がポイント
腰幅くらいの足幅で構える。膝は完全に伸ばすのではなく、少し曲げておく。背中はまっすぐに保ち、カカトで蹴るようにして立ち上がる。フィニッシュで顎を少し引くと、ハムストリングスをメインで使う感覚がつかみやすい。足の指を開くようにして力を入れておくと、カカトに重心が乗りやすく、ハムストリングスに効きやすい。
ポイント
・背中はまっすぐに保つ
・カカトで蹴るようにして立つ
・足の指を開くように力を入れておく
・スタンスは「腰幅」
・つま先は正面に向けて、大腿が内旋するように
鈴木 雅
1980年12月4日生まれ。福島県出身。身長167cm、体重80kg ~83kg。株式会社THINKフィットネス勤務。ゴールドジム事業部、トレーニング研究所所長。2004年にボディビルコンテストに初出場。翌2005年、デビュー2年目にして東京選手権大会で優勝。2010年からJBBF日本選手権で優勝を重ね、2018年に9連覇を達成。2016年にはアーノルドクラシック・アマチュア選手権80㎏級、世界選手権80㎏級と2つの世界大会でも優勝を果たした。DMM オンラインサロン“ 鈴木雅塾”は好評を博している。
執筆者:藤本かずまさ
IRONMAN等を中心にトレーニング系メディア、書籍で執筆・編集活動を展開中。好きな言葉は「血中アミノ酸濃度」「同化作用」。株式会社プッシュアップ代表。
提供元・FITNESS LOVE
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