公正なレースで自律型ドローンが世界チャンピオンたちに勝利する

ドローンレースには、チャンピオンの経歴をもつ世界トップクラスの3人のレーサー(トーマス・ビットマッタ氏、アレックス・バノーバー氏、マーヴィン・シャーパー氏)が招待されました。

彼らは事前に本番用のコースを確かめ、合計700周以上の飛行練習を行っています。

チャンピオンたちもロボットも準備万端の状態で、本番の勝負が開始されたのです。

今回のレースは室内の狭いコースを3周するというもので、コンマ1~2秒が勝敗を分ける超ハイスピードバトルとなっています。

とてつもない速度でドローンを操作するレースで自律機械が人間に勝利する!
(画像=室内で行われたハイスピードドローンレースの様子 / Credit:BMSWEB,AI Racing FPV Drone Full Send! – University of Zurich、『ナゾロジー』より引用)

ページ最後に貼った動画では実際のレースの様子が映し出されており、人間側のドローンが赤色で、ロボット側が青色となります。

レースの結果、最高速度80km/hのロボット側ドローンが、人間側に0.5秒の差をつけて勝利しました。

公正な条件で行われたドローンレースでも、ロボット側は勝利をおさめることができたのです。

チューリッヒ大学の開発チームは、この結果について、「将来、AIドローンが超人的なパフォーマンスを獲得し、ドローンレースに革命を起こす可能性がある」と述べました。

しかし勝敗ともかく、この複雑な挙動をハイスピードで制御する様子は、人間・機械ともにどちらもすごすぎてわけがわかりませんね。


参考文献

Autonomous Drones Challenge Human Champions in First “Fair” Race


提供元・ナゾロジー

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