動画投稿サイトでドラッグレースの映像を見ていると、たまにジェットエンジンを搭載した車両が爆音で駆け抜けているのがあります。
写真のセミトラックにジェットエンジンを搭載した『SHOCKWAVE』は376MPH(時速605km)!という、常軌を逸した記録をもつモンスタートラック。
いかにもアメリカ人らしい豪快なマシンですね〜。
アイディアをよく実現できたと感心しますが、それ以上にこれを運転している人もネジぶっ飛んでます。
そんなジェットエンジンを搭載した車両が日本のドラッグレースにも登場したんですよ!!
それがこれ。
実に可愛らしい。
それもそのはず、ベースになっているのは製作者の娘さんが通学に使用していた自転車なんです。
普通に考えたら、スピードが出ることを前提に車両を選んだら直進安定性の高いスポーツタイプの自転車ですよね……。
タイヤの径は20インチで、折りたたみ式自転車。
最高速は80km/h以上!
よくこれで最高速チャレンジをしましたよね。
製作者は80年代のドラッグレース界で有名なあの人!
ジェット自転車を押しているのが大下氏。
この酔狂なマシンを作ったのは80年代に雑誌のゼロヨン大会で大暴れした 〝ゼロヨンマン大下〟こと大下延市郎氏。
大下氏と故三原氏で立ち上げたショップ「パドックO&M」。そこで開発したパーツをRZ250に装着しゼロヨン大会で数々の話題を振り撒いてきました。
その後ドラッグレースの本場であるアメリカへ移りカスタムショップを開店。まさにドラッグレース界のレジェンドなのです。
甲高い音を奏でるジェットエンジン
通学自転車に搭載されているのはRCジェット飛行機用の22キロ推力ジェットエンジン。
アイドリングで38000回転、最高1230000回転!
レシプロエンジンの回転数と比べたら桁が一桁違います!
ジェットエンジンは吸い込んだ空気を圧縮し、高温・高圧にしたところに燃料を混ぜて燃焼。その排気ガスの噴射推力によって進みます。
燃料はジェット機と同じケロシンを使用。
エンジンを始動すると飛行場と同じ匂いが周囲に漂います。
元となったのが通学用自転車だったためハンドルには変速用シフト、ベルが着いているのを確認できます。フレーム上にはエンジンを制御する基盤やバッテリーが装着。
しばらくアイドリングを続け回転が安定するまで待つのですが、すでにその状態で耳をつんざくような高周波音!
スロットルを開けるとアイドリング時の倍以上に音量は上がり、耳栓がないと辛いほどです。
ジェット機が離陸するような「キーン!」という音とともに加速し、ドラッグレースが行われる400mのコースをあっという間に疾走していったのでした。
提供元・Moto Megane
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