面白い人はお金で買えない
また、付き合って自分にメリットがあるような優秀な人より、面白い人やワクワクするような人は圧倒的に数が少ないので希少性があります。
メリットのある人は世の中にいくらでもいます。それはつまり、自分よりレベルの上の人は全員その対象になるわけですからお金を払えば喜んで付き合ってくれるでしょう。しかし、面白い人はものすごく少ないですし、お金では買えません。なぜか?それは自分が面白いと思う人は可視化されておらず、実際に付き合わないと分からないからです。
私は大学の頃ぶっ飛んだクラスメイトがいました。元々DJをしていたのですが、夜間の短大へ入学した後に学部編入、その後はアメリカ、スウェーデンの大学に留学して帰国後は東大大学院へ入り、今はシリコンバレーでテスラのバッテリービジネスをしています。彼と話をしていて思うことはとにかく「ぶっ飛んでいる」の一言です。ロケットエンジンみたいな男で、ふと振り返ると想像もしないことをしています。本当に面白い人で、考えていることがよく分かりませんし、「何を言い出すんだ?」みたいな発言をポンポンするのですが、それはどれもが確信に満ちて驚かされるのです。「俺、短大出身なんだよ。でも将来は東大に行きたいと思っている」と出会ったばかりの頃に言われた時はこいつは何を言っているんだ?と思いましたがその後本当に東大に入ってしまいました。
また、「俺はこれから3年後にはシリコンバレーで働いているだろう」といってから3年してシリコンバレーで働いています。食事に行ってもハチャメチャです。きれいな人がいたらその場で突然ナンパをするし、料理の注文をする際は「この店で一番自信のあるものをくれ」みたいな頼み方をするのです。行動や発言に予測がつかないので一緒にいて飽きません。でもなかなかこういう人はいませんので、彼がシリコンバレーにいってしまってからも「久しぶりにあって話をしたいなあ」と思うことが多くなりました。
メリットのある人とはビジネスライクに、面白い人、一緒にいてワクワクする人とはプライベートで付き合いたいと思うようになりました。
文・黒坂 岳央/提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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