ロッテケミカルが韓国内で初めて独自の技術開発を通じてEMC(Ethyl Methyl carbonate、エチルメチルカーボネート)、DEC(Di Ethyl Carbonate、ジエチルカーボネート)の生産を推進する。これにより、電気自動車(EV)に搭載されるリチウムイオンバッテリー素材である電解液有機溶媒の核心素材4種をすべて生産することになると明らかにした。韓国メディア「lawissue」が報じた。(写真:バッテリー用電解液有機溶媒プロセス図=ロッテケミカル)
2021年5月、大山(テサン)工場内に約2100億ウォン(約221億円)を投じて韓国初のバッテリー用電解液有機溶媒製品であるEC(Ethylene Carbonate、エチレンカーボネート)とDMC(Dimethyl Carbonate、ジメチルカーボネート)工場建設を発表して以来、追加で約1400億ウォン(約148億円)を投入してEMC(Ethyl Methyl carbonate、エチルメチルカーボネート)、DEC(Di Ethyl Carbonate、ジエチルカーボネート)まで生産拡大を推進することになる。
ロッテケミカルが生産することになる素材4種は、リチウムイオンバッテリーの4大構成要素の一つである電解液に投入される代表的な有機溶媒として、電解液原価比重の約30%程度を占める。急増する電気自動車の需要にあいまって高い成長性が期待されるが、全量輸入に依存している素材として、ロッテケミカルは今回の投資を通じて事業競争力の強化はもちろん、素材の国産化にも一助する方針だ。
電池素材事業団長であるイ・ヨンジュン代表は「積極的なバッテリー素材技術開発およびグループ内系列会社との関連事業協力などを通じてリチウムイオンバッテリー用素材拡大に努力する」とし、「国内素材産業の競争力強化のための技術開発および国産化でグローバル素材・部品・装備強国になることに一助する」と話した。
ロッテケミカルは核心原料(HPEO、CO2)の自主生産設備構築を含む電解液有機溶媒事業推進で顧客企業に安定的な製品供給はもちろん競争力のある事業構造を整えることになる。また、大山工場に建設中のCO2(二酸化炭素)捕集設備を通じて捕集されたCO2を高純度ECとDMCの原料として投入し、気候危機対応および炭素中立実現のための方案としても活用する。
提供元・コリア・エレクトロニクス
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