サムスンディスプレイが有機発光ダイオード(OLED)スクリーン技術を備えたドイツスタートアップのサイノラ(Cynora)を買収したと報道された。韓国メディア「グローバル経済新聞」が報じた。(写真:サムスンディスプレイ=聯合ニュース)
ブルームバーグ通信は6月29日、匿名を求めた複数の消息筋を引用し、サムスンディスプレイが3億ドル(3875億ウォン、約409億円)で買収したと伝えた。
今回の契約でサムスンディスプレイはサイノラが保有した知識財産権と技術を確保することになったが、エンジニアたちは雇用継承しなかったと消息筋は話した。
消息筋はさらに、「取引の一環として、サイノラがこの数週間、職員らとの雇用契約を終了した」と明らかにした。
サムスンディスプレイはすでにサイノラに投資しており、LG電子と他のディスプレイメーカーもサイノラを支援しているとブルームバーグは伝えた。
ブルームバーグは、サムスンと他の技術企業が長い間OLEDスクリーンを供給してきたのとは異なり、サイノラはフォルダブル(折りたたみ式)スマートフォン向けディスプレイ分野に特化した技術(rigid versions)を保有していると説明した。
ブルームバーグは続いて、これまでサムスンが大衆化させたフォルダブルスマートフォン市場にアップル、アルファベットなど他の技術企業も今後数年内に加勢するものと予想した。
消息筋は、「サイノラが保有現金が減っており、投資家らに資金を返済するためには出口(exit)が必要だというのが、一部の投資家らの考えだ」と明らかにした。
消息筋はさらに、「サイノラがフォルダブルスマートフォン向けOLEDスクリーンのほか、ディスプレイの電力効率性を改善する次世代技術事業計画も持っており、出口がさらに必要だ」と付け加えた。
一方、サムスンとサイノラ側は、今回の契約に対する論評要請に答えなかったとブルームバーグは伝えた。
提供元・コリア・エレクトロニクス
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