日本フードサービス協会が発表した5月の外食売上高(全店ベース)は、前年同月比20.4%増だった。4月の13.5%増からさらに売上回復の勢いが加速し、19年5月比では4.6%減とコロナ禍前の水準に近づいた。前年実績を上回るのは6カ月連続。
業態別では、ファーストフードが5.7%増、19年比でも8.2%増と好調を維持した。行動制限が緩和されるなかでも、「洋風」を中心にデリバリーやテークアウトの需要が堅調で、売上を支えた。
家族客が回復したファミリーレストランは、36.7%増と大きく伸びた。ただ、夜間の客足の戻りが鈍く、19年比では13.9%減だった。持ち帰りが堅調な「中華」と大型連休の集客が好調だった「焼肉」は、前年比、19年比ともプラスとなった。
パブ・居酒屋は前年比では前年比で4.7倍に急拡大したが、前年は大都市圏で多くの店舗が休業していた反動増が主な要因で、19年比では45.3%減と依然苦戦が続く。法人需要と夜間の客足が戻らないため、回復に頭打ち感も出ている。さらに人手不足が回復の足かせになっている。
そのほかの業態は、ディナーレストランが前年比2倍増(19年比10.8%減)、喫茶が31.4%増(同18.3%減)だった。ディナーレストランは夜間の客足、喫茶はオフィス街立地店の日中の客足が十分に回復していない。
提供元・DCSオンライン
【関連記事】
・「デジタル化と小売業の未来」#17 小売とメーカーの境目がなくなる?10年後の小売業界未来予測
・ユニクロがデジタル人材に最大年収10億円を払う理由と時代遅れのKPIが余剰在庫を量産する事実
・1000店、2000億円達成!空白の都心マーケットでまいばすけっとが成功した理由とは
・全85アカウントでスタッフが顧客と「1対1」でつながる 三越伊勢丹のSNS活用戦略とは
・キーワードは“背徳感” ベーカリー部門でもヒットの予感「ルーサーバーガー」と「マヌルパン」