西伊豆町の担当者へ取材

船長の話では、今回のトラブルの対策SNSなどでは「すでに釣り禁止になった」との情報が流れている。真偽を確かめるために、西伊豆町農林水産係の石川さんに電話取材を行った。

釣り禁止になった?

現在(2022.6.24取材時)、田子漁港は釣り禁止ではありません。

今トラブルへの対処は?

トラブルがあったことは把握しています。現在、漁協とも話し合いを行い、今後の対応を検討している段階になります。

いつ頃対応が決定する?

6月いっぱいを目標にしています。

釣り禁止になる可能性は?

可能性はゼロではありません。田子漁港は漁業のための施設である一方、西伊豆町は釣りを観光資源としても積極的に捉えています。漁協とのすり合わせを行いつつ、慎重に検討します。

決定内容の告知は?

現地で周知を徹底するのがベストかもしれませんが、人手の問題もあり、なかなかできません。西伊豆町の公式HPへの掲載や現地への看板設置を想定しています。

SNS情報拡散については?

確定していない情報が誤って拡散されてしまうリスクはありますが、今回のトラブルでもマナーへの意識を高めるようなコメントを複数拝見しました。そういった視点でも、西伊豆町の釣りに関する情報がSNSに投稿されることは決して悪いことではないと捉えています。

「釣り禁止」ではない

船長、西伊豆町担当者の話をまとめると、現時点(2022.6.24)では【田子漁港は釣り禁止ではない】ということだ。ただ、漁協と西伊豆町で今トラブルについての対応策を現在検討中であり、6月中に内容を固める予定とのこと。その内容次第で【今後釣り禁止になる可能性もある】のだ。

取材して感じたこと

今回、両者への取材を行って感じたことがある。それは、西伊豆町は釣り/釣り人にとても寛容だということ。「可能な限り全面的な釣り禁止にはしないで、今後の再発防止につなげていきたい」、これが両者に共通するスタンスだろう。行政が釣りを観光資源として捉えている点も大きいが、釣り物や釣りのスタイル関係なく、昔から変わらず誰もの身近な趣味として釣りが認識/存在しているエリアだからなのかもしれない。

【田子漁港が釣り禁止】の危機 船舶と釣人の間で金銭含むトラブル発生
(画像=【田子漁港が釣り禁止】の危機 船舶と釣人の間で金銭含むトラブル発生田子漁港で釣れたカサゴ(提供:週間つりニュース関東版 神奈川・野地文雄)、『TSURINEWS』より 引用)