政府のグリーン成長戦略では、2050年までに二酸化炭素(CO2)の排出を実質ゼロにすることになっています。その中で再生可能エネルギーと並んで重要な役割を果たすのが水素です。水素は宇宙で一番たくさんある物質ですから、これがエネルギー源にできれば、エネルギー問題は解決するんですが…

水素エネルギーって何?
(画像=iStock、『アゴラ 言論プラットフォーム』より 引用)

Q1. 水素って何ですか?

ふつう水素と呼ばれるのは、水素原子が2つ結合した水素ガス(H2)のことです。これは非常に軽い気体なので、地球の重力では大気中にありません。燃やすと酸素と結びついて水(H2O)になり、この状態で地球上にほぼ無限にあります。

Q2. 水素はエネルギーとして使えるんですか?

原理的には水素を燃やしたとき熱が出るので、この熱で発電できますが、水素ガスは大気中にはないので、それを分離する必要があり、このためにエネルギーが必要です。水素は化石燃料や原子力のようなエネルギー源ではなく、燃料電池のようなエネルギー媒体なのです。