沖縄の世界遺産といえば琉球王国の首都があった「首里城跡(しゅりじょうあと)」が有名です。しかし、実は沖縄には世界遺産が9つあることをご存知でしたか?2000年に世界文化遺産に登録された「琉球王国のグスク及び関連遺産群」は、「首里城跡」をはじめとする5つの城跡と4つの関連遺跡の合計9遺跡が構成資産となっています。今回はその中のひとつ、聖地「斎場御嶽」と、その近くにある名所「知念岬公園」をご紹介します。
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「斎場御嶽」読み方は?

この世界遺産の読み方は、「せいふぁうたき」です。「せいふぁ」は琉球語で「最高位」といった意味を持ち、「うたき」は奄美・沖縄・宮古・八重山など南西諸島に見られる祈りの場。つまり「斎場御嶽(せいふぁうたき)」は沖縄で最も格の高い聖地なのです。
現在も多くの人が参拝する琉球最高の聖地「斎場御嶽」
いまでも多くの人々が参拝している斎場御嶽は、沖縄本島南部の南城市にあります。那覇空港から車で1時間程度(高速利用)です。南城市地域物産館にて大人300円の入場チケットを購入後、700mほど坂を登ったところが入口となります。入口まででもそれなりに歩きますが、中に入ってからもさらに歩きます。40歳台の筆者が1月に訪れてかなり汗をかきましたので、訪問の際は目安にしてください。また、スニーカーなどの歩きやすい靴で訪れることをおすすめします。

一歩足を踏み入れると、そこには神聖な空気が満ちています。琉球神話の神「アマミキヨ」にが創造した場所とされており、森の緑と海の風に包まれて、その場にいるだけで心身が癒やされる感覚があります。ぜひ聖なる空気を全身で感じながらゆっくり歩いてほしいです。所要時間は1時間ほどです。

斎場御嶽の中には拝礼者を迎える各拝所があります。こちらは「大庫理(うふぐーい)」と呼ばれる拝所です。大広間の意味を持ち、首里城にも同じ名前の部屋があり、聖なる儀式が行われていたといいます。

巨大な岩が三角形のトンネルを作っている「三角岩」。この奥に拝所のひとつ「三庫理(さんぐーい)」があります。

海の向こうに久高島(くだかじま)が見える「久高島遥拝所」。琉球から見て太陽が昇る方向にある久高島は、死後の楽土ニライカナイにつづく神聖な島とされています。首里城・斎場御嶽・久高島を地図上で見ると一本の道となっています。
一大観光地となっている「首里城跡」と違い、「斎場御嶽」は今でも拝所として大切にされている場所なので、琉球の歴史や伝統を感じたい方、パワースポットに興味がある方には必見のスポットだと思います。那覇発の現地ツアーなどもありますので、ぜひ訪れてみてください。
斎場御嶽(せいふぁうたき)
世界文化遺産、国の史跡、沖縄県指定名勝
沖縄県南城市知念字久手堅
2000年に世界遺産登録された「琉球王国のグスク及び関連遺産群」の構成資産のひとつ
住所:〒901-1511 沖縄県南城市知念字久手堅
公式サイト:okinawa-nanjo.jp/sefa/