ログガレージの中には、別世界空間が! そのギャップに招待客が歓声を上げる”大人の社交場”ガレージ
1年に数日だけ春を堪能することができるガレージには、スペシャルなクルマ達が眠っている。ログハウス調ガレージには、最新のスーパーカー2台を格納。三重県某所、フルオーダーで建築されたログハウス調ガレージ。そのシャッターを開けると、友人たちは揃って、そのホワイトが基底となったモダンなガレージに歓声を上げるという。
ログハウスで建築された母屋の隣に本ガレージが竣工したのは、2021年8月。建築・設計を担当したのは、三重県四日市で店舗の設計などを行う「株式会社ウインクス」。施主のNさんとはダイビング仲間であり、Nさんがこの地を購入したときから外構、ウッドデッキの増設、庭のプランニングを担当していた。
Nさんは、マンション暮らしをしていたが、友人が会社の保養所として使用していたこの地を購入。購入時には荒れていた庭も芝生を植えるなどして整備し、母屋のログハウスも手を入れた。以前から桜が好きだったということもあり、パーティができるようウッドデッキを大きく延長した。桜は年に数日しか楽しめないが、それでも夜桜を楽しむためだけのライトアップ照明を配置した。本撮影時おいても、見事な満開の桜を照らしてくれた。
2019年、母屋の隣に建築を依頼した本ガレージ。母屋がログハウスの2階建なため、依頼を受けたウインクスの水谷代表は、外観はログハウス調で合わせるものの、ガレージ内はモダンな世界を演出しようと考えた。ただし、外観の木目は本当のログとして組んでしまうと、木の持つ特性の収縮性により隙間ができてしまい、ホコリや虫がガレージに侵入することを考え、木造軸組み工法により躯体を建築、その上から丸太を切り貼りすることで意匠を合わせようと考えたという。
ガレージ内はホワイトな世界を造作
床は厚さ40mm、700mm角のタイル張り、壁面にはホワイトの吹付塗装施工で、スーパーカーに見劣りしないよう高級感を演出。美しい車体のラインを照らすライティングは、店舗設計からアイデアを拝借、LEDで調光できるよう工夫が施されているという。
照明に関しては水谷さんに一任していたNさん、最初にシャッターを開けたときには、いい意味でこのライティングに驚いたという。昔から旧知の仲であった水谷代表は、Nさんに絶対気に入ってもらえるという自信があったそうだ。キッチンとの間に仕切られた3枚の強化ガラスにも、綺麗に映り込んでいる。
本ガレージにおいても、スーパーカーの暖気をする為、排気ガス排出システム「EG WayOut」の導入が設計段階から検討された。複数のスーパーカーを維持するには、定期的なエンジンの暖気をする必要がある。始めはオブジェのように思えたEG WayOutも、実際にアタッチメントをセットして使用してみると、全く排気ガスがガレージ内に漏れることなく強制的に排出されることに感動。そのおかげでガレージ内の白い壁面が汚れることなく過ごすことができているそう。
壁面にはイタリア、フェラーリファクトリー前のレストランに採用されているオーナメントと同じ、跳ね馬にフルカラーLEDを施したサインも設置。ディーラーのような雰囲気を出したかったのだという。
ガレージが完成して約1年、友人等を招くことが多い邸宅は大きなウッドデッキで桜を楽しんでみたり、バーベキューなどパーティを楽しんでいる。
また、雨の日や寒い季節にはガレージ空間で過ごすことができるようになり、大人の社交場が増えたとNさん。ガレージシャッターを開けたときの、来客の「外観から想像しているウッディのガレージではなく、純白なモダンガレージに映えるブルーのマセラティとフェラーリが並ぶ姿に驚く」姿が楽しみであり、ウインクスの水谷さんはそのNさんの笑顔に悦ばしさを感じている。
◆PLANNING DATA
取材地:三重県
施 主:Nさん
竣 工:2021年8月
敷地面積:約1,983.47平米/ガレージ面積:約70平米
外装仕上げ:ログハウス調/内装仕上げ:リシン吹付
愛 車:2020年式フェラーリ812、2022年式フェラーリ・ローマ、
2022年式マセラティMC20
◆OWNER’S CHECK
・一番気にいっているところは?
間接照明で設置した直線が美しいLEDライトは非常によかったですね。すべて気に入ってますが、このライティングはガレージを訪れた誰もが驚くポイントです。
・ちょっと失敗したところは?
壁面をリシン吹付仕上げにしたところは、どうしても蜘蛛の巣ができると掃除がしにくいところですかね。
・次の夢はなんですか?
クルマもそうですが、ラクビ—の理事をしているのでワールドカップの勢いのまま、これからも普及活動に尽力していきたいと考えてます。
◆COMMENT FROM A BUILDER:株式会社ウインクス 代表取締役・水谷将紀さん
2019年からスタートしたガレージの建築でしたが、お互いの時間をうまくすり合わせて時間がかかりましたが最高のものを提供できたと自負しています。LEDのライトは喜んでいただきよかったです。これからも三重県を中心に、クルマが好きな人に向けて喜んでもらえるガレージを提案していく予定です。ぜひ、近隣の方はご相談ください。
三重県四日市市羽津町16-21 Phone/059-332-0330
Photo/Masatake-ISHIKO(石河正武) Text/Jun-ISHIHARA(石原 淳)
文・ガレージライフ編集部/提供元・CARSMEET WEB
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