乾燥させてハンマーで叩く
そもそも濡れている事が原因と推測し、半日の乾燥タイムに入った。ネットで得た情報と試してみた感覚から、力を加える方向はあっているように感じる。ただ竿が破損しそうで、いまいち固着部に力を入れられてない気もするのだ。もう少し、局所的に強い安全な力を入れる道具……。そこで思いついたのがプラスチックハンマー。
固着継をカーペットの上で立て、釘を打つようなイメージで、慎重にコツコツと叩く。効いているような気もするが、やはり竿が裂けそうな絵面が頭をよぎり中断。何かもっと弾力性があって、力も入れられそうなそんなもの…。あった…!ゴムハンマーだ。これでダメなら固着解除チャレンジ失敗かと、破壊も覚悟にハンマーを握る。ストンと滑るように、あれほど硬かった継ぎ目があっさりと解除されたのである。固着から3日後、ようやく解除チャレンジ成功の瞬間なのだった。

固着の原因は「水」
さてここまで書いた中で、釣り人なら固着の原因に気づいたことだろう。大きな原因は水気をきっちりと拭かず、なおかつ乾燥しないまましまおうとした事である。固着解除の際に水に改めて浸けたことなど言語道断なのだった。竿が完全に乾燥しているならば、潤滑油なども効果を持つかもしれない。
固着解除した際、継ぎ目をよく観察すると、接合部はかなり濡れていた。また鱗や砂、ゴミなどは見つからなかったため、今回の原因はほぼ水といって間違いないだろう。
釣具店に相談が正解
あくまで自宅解除にこだわって今回だが、やってみた経験として言えるなら、無理はしないことに限る。そこでどこかに頼れないだろうかと、竿を購入した釣具店に固着の件を相談してみた。すると、無理をせず持って来てくだされば対応しますよ、と親切丁寧なお返事いただけたのである。今回は竿が折れずに済んだが、解除までに竿が受けたダメージは計り知れない。竿寿命が縮んだはずだ。
もし自宅で解除チャレンジする場合は、くれぐれも自己責任のもとで行っていただきたい。そして難しそうだと感じたら、無理せずプロのお力を借りていただきたい限りである。
<奥森悠/TSURINEWSライター>
提供元・TSURINEWS
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