結局、糖質制限は良いのか?悪いのか?

今回、大きな話題を呼んだ記事を読んだ人が知りたいと思ったことは「結局、糖質制限は良いのか?悪いのか?」という結論でしょう。

この問いに対する答えは、すぐに出てくるものではないと思います。実験結果はマウスを使ったものであって、人体実験ではありませんし、そもそも糖質制限食がブームになったのがごく最近のことですので、信頼のおける結論が出るのはまだ先になるでしょう。

「なんだよ、結局分からないのか!?」と思われたかもしれませんね。分からないからこそ、一つ確実なことが言えます。それは、「食事は極端に走らない方がいい」ということです。

今回のようにブームになった糖質制限ダイエットも、それまで日本人が長い歴史の中でおいしく食べてきたご飯やうどんをバッサリカットしてしまうのは考えものです。一時は痩せても、その後に病気や短命になってしまっては元も子もありません。私はフルーツビジネスを営んでいる立場から、フルーツの素晴らしさをあちこちで説いているのですが、それでも「健康のためには、3食全部フルーツを食べなさい」、みたいな極端なことは決して言うつもりはありません。どんなに健康的なものでも、極端に食べ過ぎる、制限しすぎることは返って毒になるということです。今はOKと言われていても、ある日突然に「実は間違えていました」と定説が覆る可能性があるのですから。

人の体は複雑系です。いつの時代も色んな食材をバランスよく、そして何よりおいしく食べるという事に勝る健康法はないと思います。

文・黒坂 岳央/提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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