富士通クライアントコンピューティング(以下、FCCL)のモバイルPC「FMV LOOX(エフエムブイ・ルークス)」の本連載もいよいよ最終回。6月17日、ついに発売となった。本体からアクセサリまで徹底して試してみたFMV LOOXの実機レポートをお届けしよう。

FMV LOOXの実力がわかる! 本体からアクセサリまで実機総レビュー
(画像=FCCLの13.3型ワイドWindowsモバイルPC「FMV LOOX」、『BCN+R』より引用)

今回使用したのはカタログモデルのFMV LOOX 90/G。CPUには最新・第12世代インテル® CoreTM i7-1250Uプロセッサーを搭載する。メインメモリは16GB、ストレージはSSD、容量は約512GB(PCIe)だ。本体に付属する専用キックスタンドのほか、別売オプションとして販売されるFMV LOOXペンとFMV LOOXキーボードも用意して、モバイルPCとして、あるいはクリエイティブツールとしての使い勝手も試した。

本当に軽い!約599gのモバイルPC

FMV LOOXは本体の質量が約599gという、13.3型ワイドのWindowsタブレットとして世界最薄1・最軽量2を実現した。キックスタンドのほか、本体にペンとキーボードを装着して計った全体の質量は約1.06kgだった。一式をビジネスバッグに入れて負担なく持ち運べる。筆者がメインで活用するノートPCよりもFMV LOOX一式の方が軽く、持ち運ぶ負担は少なく感じた。

FMV LOOXの実力がわかる! 本体からアクセサリまで実機総レビュー
(画像=本体の薄さは約7.2mm、質量は約599g。
それぞれ13.3型ワイドのWindowsタブレットとして世界最薄1・最軽量2としている、『BCN+R』より引用)

本体には専用のACアダプターも付属しているが、一般のUSB Power Deliveryに対応する充電器も使える。出張の際にはスマホなどと一緒にひとつの充電器でチャージできるので便利だ。またFMV LOOXからUSB PD対応のスマホなど、外部機器をチャージすることも可能だ。

FMV LOOX本体の薄さは約7.2mm。フル切削加工によるアルミニウムのボディはとてもスリムでスタイリッシュだ。純正のキックスタンドやキーボードを装着してもスリムで軽やかなデザインの魅力が損なわれない。

インターフェースは本体の側面にThunderboltとUSB Type-Cのコネクタが1基ずつある。標準的なモバイルPCよりもインターフェースの種類と数は少なめだが、連載4回で紹介した「必要以上の付加価値機能を本体に盛り込んで質量を重くするよりも、省ける要素は徹底的に削ぎ落として、まさしく紙とペンに代わるようなモバイルPCを実現すれば、FMV LOOXは今までにない魅力的なデバイスになる」という開発思想を反映している。

FMV LOOXの実力がわかる! 本体からアクセサリまで実機総レビュー
(画像=本体側面に2つのUSB Type-Cコネクタを搭載している、『BCN+R』より引用)

FMV LOOX専用キーボード&ペンの実力

キックスタンドはFMV LOOX背面のマグネットで固定する。リア側約13MPのメインカメラの箇所を切り欠くデザインとした。スタンドの開き角度を微調整すれば、画面の傾きが変えられる。

FMV LOOXの実力がわかる! 本体からアクセサリまで実機総レビュー
(画像=FMV LOOXの背面に装着するキックスタンド。
本体の薄さと軽さを犠牲にしないサイズ感、『BCN+R』より引用)

FMV LOOXのディスプレイカバーとしての役割も兼ねているキーボードとの接続は専用コネクタ。FMV LOOX本体に接続するとデータの通信と給電が行われる。本体からの着脱はスムーズにできる。

FMV LOOXの実力がわかる! 本体からアクセサリまで実機総レビュー
(画像=打鍵感も心地よい「FMV LOOXキーボード」*3。本体カバーの役割も兼ねている、『BCN+R』より引用)

キーボードの打鍵感には人それぞれの好みがあるものだが、筆者は「FMV LOOXキーボード」のストローク、ピッチともに心地よく手に馴染んだ。トラックパッドはやや小さめだが、パームレストのエリアを広く確保しているのでキーの誤操作が抑えられる。

ワコムがデジタルペンのために開発した新技術「Wacom Linear Pen」を世界で初めて採用した「FMV LOOXペン」*3と、FMV LOOXにプリインストールされるノートアプリ「Wacom Notes」による手書き入力の書き味を試した。

FMV LOOXの実力がわかる! 本体からアクセサリまで実機総レビュー
(画像=軽く書き味もスムーズな「FMV LOOXペン」。USB Type-Cケーブルで充電する、『BCN+R』より引用)

描画がペン先からズレたり遅延することなく記録される。とても正確でスムーズな書き味だ。ペン先がシャープなので精密な線が描けるし、筆圧検知のレスポンスも良い。筆者はイラストが不得手なのでわからないが、文字だけでなく画を描く用途にもFMV LOOXはぴたりとハマるタブレットだと思う。ペンはFMV LOOX本体の側面にマグネットで固定できる。

FMV LOOXの実力がわかる! 本体からアクセサリまで実機総レビュー
(画像=シャープなペン先。遅延することなく正確に描画ができる。、『BCN+R』より引用)