「よし、髪を切ろう!」と思い立ったとき、未だにふと考えることがある。「床屋と美容室、どちらに予約を入れようか」と。
馴染みの店がある場合はそこに行けばいい。しかし、とくに行きつけの店がない人の場合、筆者のように床屋にするか美容室にするか迷ってしまうことがあるのではないだろうか。
そこで本記事では、男の隠れ家デジタルでも意見が分かれる「床屋と美容室」を比較してみたいと思う。両者の違いと男性からの支持率を踏まえ、自分に合った選択肢を見つける手助けにしてみてほしい。
目次
■今さら聞けない! 床屋と美容室の違いをおさらい
「容姿を整える」のが床屋
「容姿を美しくする」のが美容室
■床屋派・美容室派の主張は?
床屋派の主張
美容室派の主張
結局、男性に支持されているのは…
■今さら聞けない! 床屋と美容室の違いをおさらい
床屋と美容室は、髪を切る店という点では共通している。しかし、そのほかの点においては多くの違いがあることをご存知だろうか。
まずは、床屋と美容室の違いについておさらいしてみよう。
「容姿を整える」のが床屋
床屋の正式名称は「理容室」で、理容師免許を持つ人しか働くことができない。理容師法によると、理容は「頭髪の刈込、顔そり等の方法により、容姿を整えること」と定義されている。
髪の毛だけではなく、眉毛やもみあげ、ひげなどの顔そりにも対応してもらえるのが床屋。つまり、カミソリを使用することが可能なのだ。
床屋は男性らしくパリッとしたヘアスタイルが得意で、トレンドに流されない硬派なヘアスタイルを提案してくれる。また、比較的価格が安めに設定されており、前かがみでシャンプーすることが多い点も特徴的だ。
「容姿を美しくする」のが美容室
一方、美容室は美容師免許を持つ人しか働けない店舗だ。美容師法によると、美容は「パーマネントウエーブ、結髪、化粧等の方法により、容姿を美しくすること」と定義されている。
床屋とは違い、美容室ではカミソリを使用することはできない。その代わりと言ってはなんだが、ヘアメイクや着物の着付けなどにも対応している。
美容室はトレンド感の強いヘアスタイルの提案が得意で、ヘアカラーやパーマも自在にオーダーできる。また、床屋と比べると価格帯が高く、女性客に配慮して仰向けでシャンプーする店がほとんどである。
■床屋派・美容室派の主張は?
床屋と美容室の違いをしっかりと理解できても、「結局どっちに行けばいいか分からない」と頭を抱える男性もいることだろう。そこで、今度は世の男性の「床屋VS美容室」論争の主張について見てみようではないか。
床屋派の主張
床屋派の主張は以下の通りだ。
- 美容室の雰囲気が落ち着かない
- 近所にある馴染みの床屋で十分
- トレンドヘアーよりもサッパリとして落ち着いたヘアスタイルが好き
- 美容室は美容に興味が強い若者が行くイメージ
- 美容室は時間がかかるから、床屋でササッとカットして帰りたい
- 顔そりや男性らしいサッパリした髪型が好き
- 髪型に強いこだわりがないから、安く清潔にしてくれる床屋に行っている
床屋派の男性は、トレンドよりも清潔感を重視するビジネスマンや、実用性を重視する人が多い印象。落ち着いた雰囲気や顔そりのサービスを求めて床屋を選ぶ人も少なくない。
美容室派の主張
他方で、美容室派の主張は以下の通り。
- 美容師と話すことが楽しみになっている
- おしゃれな雰囲気を味わいたい
- 床屋は古臭い髪型にされそうで抵抗がある
- まだ床屋に行くような年齢ではないと思っている
- 美容師ごとに得意なヘアスタイルがあっておしゃれに仕上がる
- デザイン性の高いパーマやヘアカラーにしたい
美容室派の男性は、やはりトレンドやおしゃれへの感度が高い人が多いようだ。近年はおしゃれな床屋が増えてきているが、美容室と比較すると、まだまだ「年齢層が高い人が行くところ」というイメージを持たれていることがうかがえる。
結局、男性に支持されているのは…
2019年に株式会社リクルートスタイルが行った調査によると、人口20万人以上の都市在住者のうち、男性の美容室利用率は34.9%、床屋の利用率は48.0%であることが分かっている。
数字を見てみると、どうやら床屋のほうが男性から比較的多くの支持を集めているようだ。