ラグジュアリーブランドのコングロマリット企業であるケリング(Kering)は、6月9日に同社の2大ブランドである「グッチ(GUCCI)」および「サンローラン(Saint Laurent)」に関する中期計画を発表した。
それによると、「グッチ」の2021年売上高は97億3000万ユーロ(約1兆3622億円、1ユーロ=140円換算)だった。すでに1兆円ブランドではあったが、さらに2022年12月決算では100億ユーロ(約1兆4000億円)を突破する見込みだという。また2021年にはEBIT(利子及び税金を控除する前の利益)率38.5%だった。中期的には150億ユーロ(約2兆1000億円)を目指すとしている。その鍵として同社があげているのがEコマースで、総売上高の16〜18%が目標だ。年商1兆円ブランドには「グッチ」の他に「ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)」「シャネル(CHANEL)」があるが、2兆円構想を最初に打ち出したのは「グッチ」ということになる。
一方「サンローラン」は、2016年からの5年間で売り上げが2.1倍になって25億2100万ユーロ(約3529億円)。この10年間で7倍に成長した。ケリングの躍進の原動力だったと評している。これを短期的に30億ユーロ(約7000億円)に成長させるとケリング。
ラグジュアリーブランドではいくつかのブランドへの極度な集中が進んでいるが、そのいくつかのブランドに「グッチ」「サンローラン」は含まれていて、さらに拡大するというのがケリングの見方のようだ。
文・三浦彰/提供元・SEVENTIE TWO
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