左派系の政権誕生に米国が強い不安をもっている

ところが、今回の選挙結果に強い不安を持っているのが米国である。これまで米国にとって長年続いた右派政権のコロンビアは南米で最も信頼の厚い国とされている。更に、コロンビアはコカの栽培国として良く知られている国で、米国はこの撲滅に軍事的にもコロンビア政府と協力して来た。また経済的にも強い絆で結ばれている。2000年からこれまで米国は130億ドルの資金を提供している。(6月19日付[ペルフィル]から引用)。

米国の8月に発足するコロンビア新政権への不安を如実に示している一つの例として上院議員リック・スコット氏が次のように発言したことである。「元ゲリラ戦闘員に委ねる政府は社会主義者の主義主張のもと重大な弊害をもたらすことになる。よって、これまでの政治面また商業面における親密な関係による米国からの支援は得られなくなるであろう」と同氏が述べたことである。

米国にとってコロンビアは南米における米国の牙城のようなものである。それが8月から一挙に崩れる可能性が生まれている。

文・白石 和幸

文・白石 和幸/提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

【関連記事】
「お金くばりおじさん」を批判する「何もしないおじさん」
大人の発達障害検査をしに行った時の話
反原発国はオーストリアに続け?
SNSが「凶器」となった歴史:『炎上するバカさせるバカ』
強迫的に縁起をかついではいませんか?