話題性が最も重要視される中国のファーストフード式マーケティング

業界の人によると、Cyndi Wangは「乘风破浪3」の舞台を機に急ブレイクしたことで、彼女の広告宣伝価格が急騰し、同番組メンバーの他29人よりはるかに高い価格となった。このように、中国のマーケティングは、話題性が重要視されるファーストフード式マーケティングと言われてる。

日本ではCDやグッズを購入してアイドルを応援するのが通常である一方、中国では一人一人のファンが形成したファングループ(飯圏)が存在する。好きなアイドルをさらに人気にさせることがファングループで合致した目標であり、アイドルの出演映画を見る、その人がCM出演した商品を購入する、誕生日のお祝いに資金を集めてロケットを打ち上げるなど、日本では想像をできないような様々な消費行動が行われている。

このようなファンのグループの存在から、中国マーケティング業界では、「流量(トラフィック)」を第一とし、とにかく話題性を作り出し、ブームに乗ることで、すぐ商業化して儲けるパターンが多い。

話題性のあるタレントの起用がテレビの視聴率、雑誌の売り上げ、商品の売れ行きに直接影響することから、音楽作品などで評価されていた昔のタレント業界と比べ、今や実力がある者よりも、人気で話題性のあるタレントが広告に起用される傾向にある。

ブランドも、ファッション誌もこの時流の中では、常に話題の中心にあるタレントの起用するしかないのかもしれない。

提供・チャイトピ!

【関連記事】
【2020年】中国EC業界を振り返る【三大トレンド】
中国Z世代の消費習慣、20代前半の女性3人に聞いてみた
中国企業2020年Q1決算まとめ(アリババ、テンセント、バイドゥ含)
2020年中国ビジネストレンド10大ニュース
利用有料化に批判殺到、中国配達ロッカー普及の課題