コロナの展望

今後、新型コロナはどうなって行くのだろう。可能性として考えられるのは大別すると次の4つである。

① このまま、弱毒化してかつての「スペイン風邪」が最終的にインフルエンザになったように、「普通の風邪」となって収束する。

② 自然強毒化変異を起こし、「スペイン風邪」末期の様にもうひと暴れ、ふた暴れする。

③ ワクチン耐性強毒化変異を起こす。

④ 人為的強毒化変異株が流行する。(バイオテロ)

今の雰囲気からすると、①の収束に向かう風情であるしそう願いたいが、それをあざ笑うような他の可能性も捨て切れない。

これは、現在流行の兆しを見せている「サル痘」等の別の感染症にも言える事だが、当然の事ながら発生や流行のルーツの解明や、ウイルス自体や蔓延、感染、発症、重症化等のメカニズム、予防、治療についての学術的研究を世界的にタブー無く行い対策を打つ必要がある。

日本に於いては、先述の大胆な緩和と矛盾するようだが、強毒化株の流行の兆しがあれば場合によっては、迅速に2類相当に戻す事及び「人的鎖国」も辞さぬような体制と政権の決意が必要だ。

今次の新型コロナは幸いにもこのまま終息するのかも知れない。だが我が国には、新型コロナに不十分な対応しか出来なかったポンコツ医療体制も後に残された。

医療行政の改革(具体的には医療機関の公的機関化や緊急時の接収の仕組み他を含む)を医師会に斬り込んで行う事、即ち医療の有事即応体制構築が不可欠である。だが、残念ながらメディアと国民が目覚めぬ中では殆ど期待できぬのが現状だ。かくて寝ぼけ眼の国民を乗せたまま泥船は進んで行く。

文・佐藤 鴻全/提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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