焼肉チェーン「KollaBo」を展開する韓流村(東京・赤羽橋、任和彬社長)が、グルメサイト「食べログ」を運営するカカクコムに対して、2019年5月21日に行った点数アルゴリズムの変更により、当時韓流村が営業していた28店舗中20店舗で点数が下がり損害を被ったとして約6億3900万円の賠償金と変更後のアルゴリズムの使用差し止めを求めていた裁判で6月16日、東京地裁はカカクコム側の独占禁止法違反を認め3840万円の損害賠償を命じたものの、アルゴリズムの使用差し止めは却下した。この判決を受けて同日、韓流村の弁護団が都内で会見を行った。

「食べログ」の独禁法違反訴訟で双方控訴へ【韓流村弁護団会見】
(画像=会見する韓流村の弁護団(右が皆川克正弁護士、左が松尾剛行弁護士)、『FOOD FUN!/外食産業新聞社』より 引用)

19年5月21日前後で「KollaBo」の点数が最大0.45点、平均約0.2点下げられたことから、今回の訴訟で韓流村は、「食べログ」のアルゴリズムにチェーン店の点数を不当に下方修正する「チェーン店ディスカウント」が組み込まれていると指摘し争った。判決では、チェーン店側にとって不利益な要請であってもアルゴリズムの変更を受け入れざるを得ない「優越的地位の乱用」にあたると認定。韓流村が月160万円相当の損害を受けたとして、カカクコムに2年分の支払いを命じた。

弁護団の皆川克正弁護士は、「アルゴリズムに関する訴訟は日本で初めて。3年の時効が迫っていたことから、まずは独禁法違反に絞って裁判を進めたため、ほぼ全面勝訴と言っていい。ただ、ブランド価値の棄損は認められず、賠償額も少ないことから控訴審では追加の証拠を提出する。カカクコムには、基準を明確にした上で公正公平なアルゴリズムにすることを望む」として、控訴する意向を示した。一方カカクコムも16日、「判決は不当な判決である」として控訴することを決めた。

「食べログ」の独禁法違反訴訟で双方控訴へ【韓流村弁護団会見】
(画像=損害賠償の対象店舗、『FOOD FUN!/外食産業新聞社』より 引用)

また韓流村は、チェーン店の点数を不当に下げられた事業者は他にもいるとして「食べログ被害者の会」を立ち上げ、集団訴訟する準備も進めている。ただ、これまで約10社から問い合わせがあったものの、すべて匿名希望ということで集団訴訟できない状態となっている。このため、引き続き公表できる事業者を募るという。

提供元・FOOD FUN!/外食産業新聞社

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