運輸総合研究所は、政府が6月1日から順次実施した水際対策の緩和は不十分であり、開国やG7諸国並みと言うにはほど遠いとして、一層の緩和を求める提言をまとめた。1日当たりの入国者数制限を廃し、観光目的の入国制限は完全に撤廃して解禁すること、短期滞在時のビザ取得義務の範囲をコロナ前の水準に緩和することを求めた。
さらに、有効と認めるワクチン接種の範囲を主要国並みに広げることや、感染状況に応じた水際対策(赤黄青国)と感染症危険情報等の整合性が取れていないことの見直しも挙げた。
入国者数の制限撤廃は、検疫審査の処理能力等により直ちに実施できないとしても、少なくとも青国は速やかに制限の対象外とすべきとした。日本人も、3回ワクチン接種率などが高く手続きに要する時間が短いことなどから、対象外にできるとしている。
観光目的での入国を完全に認めていないのは、防疫上の要請から抑制してきたと理解を示すものの、入国目的によって感染の可能性が大きく左右されることはないと指摘。主要国等で規制を課しているのは中国と台湾だけという情勢も踏まえて撤廃を求めた。
提供元・トラベルジャーナル
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