日本には有名な大仏が各地にありますが、その多くは遠方からでも確認できるほど威風堂々としています。しかし札幌市にある真駒内滝野霊園の「頭大仏」は、遠くから見ると頭だけが丘につき出ています。「近づかなければ全貌がわからない」と評判の「頭大仏」を訪れました。

目次
真駒内滝野霊園開園30周年記念事業として完成
夏には15万株のラベンダーが咲き誇る
青空の下、大仏の全貌が明らかになる
7月はラベンダーまつりを実施
ロタンダカフェ&ストアで一休み
多くの人に訪れてほしい宗派を問わない公園霊園

真駒内滝野霊園開園30周年記念事業として完成

ラベンダー畑から出現する謎の頭部、真駒内滝野霊園「頭大仏」に行こう
(画像=『たびこふれ』より 引用)

<ずらりと並んだモアイ像に迎えられる>

真駒内滝野霊園に入ると、モアイ像やストーンヘンジなど、異空間に迷い込んだようなモニュメントに迎えられます。従来の霊園からかけ離れた明るいイメージと、季節によって美しい姿を見せる庭園が特徴的で、観光客もたくさん訪れています。

日本では奈良時代に聖武天皇が東大寺に奈良の大仏を建立したのが最初と言われていますが、「頭大仏」は、そういった歴史とはまったく無縁。2016年の真駒内滝野霊園開園30周年記念事業として完成しました。設計は国内外の独創的な建築物を多数手掛けてきた安藤忠雄氏が担当。ドーム状の屋根から頭だけ突き出していることから「頭大仏」と呼ばれています。

夏には15万株のラベンダーが咲き誇る

ラベンダー畑から出現する謎の頭部、真駒内滝野霊園「頭大仏」に行こう
(画像=『たびこふれ』より 引用)

<約3年の年月をかけて完成>

ラベンダーの丘の上に頭だけをのぞかせる大仏が見えてきました。頭大仏はもともと建設されていた「御霊供養大仏」がベースになっています。最初に大仏を囲むドームが作られ、土が盛られて丘を形成することで、頭大仏が完成しました。15万株の美しいラベンダーの畑は、農家のアドバイスや、ボランティアの協力により種をまくことからはじめられました。2013年10月に着工し、完成まで実に約3年も費やされたそうです。

ラベンダー畑から出現する謎の頭部、真駒内滝野霊園「頭大仏」に行こう
(画像=『たびこふれ』より 引用)

<日常と非日常が切り替わる>

頭大仏へ続くまっすぐな道は霊園最大のパワースポット。全体が見えないことで想像力を喚起する狙いがあり、近づくほどに大仏の厳粛な雰囲気が伝わってきます。アプローチを進むと水庭が現れます。この水は心を清め、非日常へ切り替える結界としての役割を果たしています。

ラベンダー畑から出現する謎の頭部、真駒内滝野霊園「頭大仏」に行こう
(画像=『たびこふれ』より 引用)

<トンネルは胎内をイメージ>

水庭を抜けると、御仏の誕生をイメージしたトンネルへと続きます。前進すると少しずつ大仏が姿をあらわし、天空から注ぐ光の中で全貌が明らかになりました。