仙台に補強禁止処分の危機…西村拓真の又貸しでCASKモスクワに敗訴
(画像=西村拓真 写真:Getty Images,『Football Tribe Japan』より 引用)

 明治安田生命J2リーグのベガルタ仙台は2020年3月、ロシア1部CSKAモスクワからFW西村拓真(25)を1年レンタルにより獲得。しかし、プリメイラリーガ(ポルトガル1部)ポルティモネンセからの又貸し状態だったため、CSKAモスクワに賠償金を支払うことになった。今年5月にスポーツ仲裁裁判所(CAS)が公式発表している。

 西村拓真は2018年8月、ベガルタ仙台からCSKAモスクワへ完全移籍。しかしCSKAモスクワでは出場機会に恵まれず、2020年1月にポルティモネンセへレンタル移籍。ただ、ポルティモネンセでもほぼ全試合でベンチ外となると、3月24日にベガルタ仙台へのレンタル移籍が公式発表されていた。

 しかし、CSKAモスクワは同選手がポルティモネンセからの又貸し状態だったと主張。国際サッカー連盟(FIFA)常任委員会のひとつであるFIFA選手ステータス委員会は昨年8月10日、ベガルタ仙台に対してCSKAモスクワへ未払金10万ユーロ(約1400万円)の支払いを命じると、ベガルタ仙台はこの判決を不服として9月25日に控訴していた。

 ただ、CASはベガルタ仙台の控訴を棄却し、FIFA選手ステータス委員会の裁定を支持。くわえて、ベガルタ仙台に対して、仲裁手続き関連費用として4000スイス・フラン(約55万円)をCSKAモスクワに支払うよう命じている。

 さらにベガルタ仙台は判決が出てから45日以内に未払金等の支払いが完了しない場合、最長で3度の移籍ウィンドウにおいて補強禁止処分が科せられるという。

 ベガルタ仙台は昨季のJ1リーグで19位に終わりJ2リーグへ降格すると、西村拓真やポーランド人GKヤクブ・スウォビィク(30)ら複数選手が退団。今季はJ2リーグ22試合終了時点で首位アルビレックス新潟から5ポイント差の3位につけている。

 1年でのJ1復帰を目指す中、今回のFIFA選手ステータス委員会やCASの裁定により、今夏の補強計画に影響が出ることが考えられる。

提供元・Football Tribe Japan

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