A.毎日、だいたい同じ時間に、力を入れずにゆっくりと一定のペースで回す

意外と知らない人が多いのが、手巻き時計の正しい巻き方とそのタイミングだ。修理技術者によると実は手巻き時計には、巻くタイミングと巻き方のポイントがあるという。

ひとつは毎日、それもだいたい同じ時間で巻くのが好ましいということ。 同じ時間に行う理由は、ゼンマイのトルク低下による精度の狂いのばらつきを一定にすることができるためだ。 ゼンマイを最大まで巻き上げることでトルクは強くなり、テンプは勢いよく振れる。そうすると腕の振りや衝撃といった外的な影響を受けにくく、精度が安定しやすくなる。 また巻き上げる際はいっぱいまで行うこともポイントだそう。

次に巻き方であるが、巻き上げる際は、力を入れずに歯車に余計な負荷をかけないよう、ゆっくりと同じペースで行うといい。
面倒だからといって早いペースで勢いよく巻き上げるのは、パーツに余計な負荷をかけることになるのでNG。
修理技術者いわく1回転回したら少し逆回転させる、を繰り返して行うことで、ゼンマイへの負荷も低減できるという。
個体差はあるが、40時間程度のパワーリザーブを備えた時計の場合、およそ20〜30回で最大まで巻き上がる。

【Q83】手巻き時計に、巻き上げるタイミングなどの正しい巻き方はあるか
(画像=『Watch LIFE NEWS』より 引用)

以上のポイントは、手巻きを所有するうえで基本となる。時計は精密機器のため正しい扱い方法をマスターしよう

文◎松本由紀(編集部)

提供元・Watch LIFE NEWS

【関連記事】
【第4回-セイコー(プレザージュ&セイコー 5スポーツ)】3大国産時計の売れ筋モデルを調査、本当に売れた時計BEST3
【1位〜5位まで一挙に紹介します】“タイムギア”読者が選んだ、欲しい腕時計ランキングTOP10-後編
進化したエル・プリメロを搭載したゼニスの意欲作、“クロノマスター スポーツ”が登場
菊地の【ロレックス】通信 No.078|小振りで着けやすいベーシックな旧エアキング
アンティークの無名クロノグラフって知ってますか?